職場で2ちゃんねるを見ている人の数は約300万人――そんな調査結果が2008年12月、ネットレイティングスから発表された。大企業を中心に2ちゃんねるにアクセスできない措置をとっている会社も多いが、意外と多くの人が仕事中にアクセスしていることがわかった。2ちゃんねるを「見ている人」と「見ていない人」の違いはどこにあるのか。ブロガーたちに聞いてみた。
「見るときはこっそり見ています」
職場から2ちゃんねるにアクセスしている人は270万人にのぼるという(2008年11月)
J-CAST会社ウォッチでは09年1月中旬、ライブドアブログの会員に向けて「職場で2ちゃんねる、見てますか?」という質問を投げかけた。約190件のブログから反応があり、一度も見たことがない人から頻繁に見ている人まで、さまざまな回答が各ブログに書き込まれた。
まず「見てる派」から紹介すると、「たまに見ています」という派遣会社の営業マンは次のように記す。
「上司や同僚も見ているようです。でも一応見るときはこっそりと見ています。(中略)ニュース関連や派遣板をたまに見に行きます。うちの会社は小さいのでスレはありませんが、他の派遣会社のスレを覗いたりしています」(派遣営業 憂鬱日記)
また、某まとめサイトを運営しているという人は「当然のようにみています」という。
「仕事で忙しいときとかは別にして。2ちゃんねるっていろいろな人が書き込むからもしかするとノイズが多いのかもしれないけど、インターネットのほかのサイトも2ちゃんねるとどれほど変わるのかと思うんですよね」(あるまとめサイト管理人のlivedoorブログ出張所)
だが、犯行予告や名誉毀損などで世間を騒がせることも多い2ちゃんねる。職場で堂々と見るのは気がひけるらしく、「携帯でこっそり見ている」という人も多いようだ。
「見るよ。ただし、休憩中に自分の携帯でね。 なんか買い物したい時に、その商品の口コミとか結構役立つ。 綺麗言を嫌い、真っ正直にストレートに核心をついた事を言う人ばかりが集まっているから、どの板を見ても、本当に分かりやすい」(かくかくしかじか。)
アクセス制限を突破しようとして注意される者も
ライブドアブログでは「職場で2ちゃんねるは見れない」という声も多かった
一方、「2ちゃんねるを仕事中に見るなんて信じられない」という「見ない派」もかなり多い。たとえば、2ちゃんねるに限らず業務外のサイトを見ることは仕事の妨げになるという意見だ。
「あり得ない……。と同時に派遣切りでやかましいご時世、平和なテーマに脱力しました。仕事中、業務で使うPCで仕事と関係のないサイトを見る事自体、2ちゃんに限らずあり得ないのです。仕事しててそんな暇ないですし」(つぶ庵)
「全く見てない。職場どころかプライベートでも見てないです。見たい気持ちになりません。多分心が繋がってないと話がぎこちなくて疲れる」(これでいいのだ)
もともと2ちゃんねるを見る気がないというわけだが、なかには会社がアクセス制限をしているために「見たいんだけど見られない」という悩ましい人もいる。
「職場で2ちゃんねる見たいんだけどね~。悲しいかな、職場の環境ではブロックされてしまい、見られず終い。昼休みとかに見たいんだけどさ。まあ、最近、情報流出がうるさくなっているからね。これも致し方ないのかな」(ユキちゃんの日記)
あるいは、2ちゃんねるにアクセスできないのになんとか見ようとして、会社から注意される人も……。
「職場の先輩が2ちゃんを見ようとして、閲覧をシステムでブロックされていましたね。仕事とは関係ないサイトをみようとするとブロックする仕組みがあるんです。そのシステムで2度ブロックされると、人事に呼び出しをくらってしまうんです。先輩は、2度目だったので呼び出されていましたね」(ojizounewsのブログ)
このように、フィルタリングソフトを使って2ちゃんねるへのアクセス制限をしている会社も多い。そのような現状について、フィルタリングサービスのデジタルアーツは次のように説明している。
「企業が2ちゃんねるへのアクセス制限をする理由としては、業務中のカキコミで自社情報が漏洩するのを防いだり、トラップにかかって企業のIPアドレスをさらされたりしてブランドイメージが悪化するのを避けたりすることが考えられます。しかし2ちゃんねるには、マーケティング担当者が自社商品の評判を知ることができるなど役に立つ面もあるので、『カキコミは禁止するが、閲覧は許可する』という対応をとっている企業もあります」
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