楽天・三木谷氏が離職すれば「重大な影響」
三木谷浩史氏の強力なリーダーシップのもとで日本を代表するネット企業に成長した楽天の有価証券報告書にも、三木谷氏への「依存リスク」が書かれている。
「当社グループの事業の推進者は、代表取締役会長兼社長である三木谷浩史であります。同人は、当社設立以来の当社の最高経営責任者であり、経営方針や戦略の決定をはじめ、営業、技術、財務の各方面の事業推進において重要な役割を果たしております」
同報告書では、三木谷氏とその親族が同社の45%の株式を所有していることから、同氏の意思決定で楽天グループの事業が左右される可能性があると、その影響力の大きさを認めている。しかし、このような一個人に依存する経営体制はリスクが大きい。そこで、"三木谷氏への依存"から脱却するため、執行役員制やチーフオフィサー制などの組織整備を進めている。
それでもまだ「三木谷氏の楽天」であることに変わりはないようで、
「現時点で同人が離職するような事態となった場合、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります」
と、三木谷氏がダウンしたときのリスクを明らかにしている。