「カリスマ社長ダウン」で株価急落 ソフトバンクや楽天は大丈夫か?

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   カリスマ経営者として知られる米アップルのスティーブ・ジョブズCEO(最高経営責任者)が病気で休職することになったのを受け、同社の株価が急落した。"船頭を失った船"への不安感が一気に表面化した形だ。日本でもネットベンチャーを中心に強力なリーダーシップを発揮している経営者は少なくない。彼らが休職することになったとき、同じような現象が起きるだろうか。

ソフトバンクにもアップルと同様のリスクあり

ソフトバンクの行方は孫正義社長に大きく依存している
ソフトバンクの行方は孫正義社長に大きく依存している

   ジョブズ氏の休職は2009年1月14日、従業員にあてたメールで明らかになった。同氏はその9日前に「ホルモンの不均衡」のために治療を受けていると発表していたが、「健康問題が当初考えていたよりも複雑であることが分かった」として、病気治療のため6月末まで仕事を休むことを明らかにしたのだ。

   カリスマ経営者の休養宣言を受け、アップルの株価は時間外取引で急落。その日の終値から7%以上も下落した。アップルの共同創業者であり、最近の同社躍進の原動力となっていたジョブズ氏の戦線離脱が与えた影響は大きかった。アップルはかねてから「ジョブズ氏に依存しすぎている」と経営リスクを指摘されていたが、後任の体制が整わないうちにリスクが顕在化してしまった。

   「カリスマ経営者への依存リスク」を抱えている会社は日本にもある。たとえば、IT業界の革命児・孫正義氏に率いられたソフトバンク。同社の有価証券報告書の「事業等のリスク」のページには、次のような記述がある。

「当社グループの事業は、当社グループの役職員により計画・運営されていますが、重要な経営陣、特に当社代表取締役社長であり当社グループ代表である孫正義に不測の事態が発生した場合、円滑な事業の推進に支障が生じる可能性があります」
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