2008年もあと少し。1年を振り返りつつ親睦を深める「忘年会」という日本独特の年中行事が、今年も各所で繰り広げられている。だが、友人や家族との忘年会はともかく、「会社の忘年会」については「できれば参加したくない」と思っている人も多いようだ。そこでJ-CAST会社ウォッチでは、忘年会に対する本音を探ろうとブロガーに聞いてみた。
忘年会必要派「44%」不要派を上回る
忘年会必要派44%に対して、不要派は31%だった(livedoor Blogに投稿されたブログを独自に集計)
日本最大級のブログ会員数を誇るlivedoor Blog。このピックアップテーマのコーナーで「会社の忘年会ってあったほうがいいですか?」というお題をブロガーに投げてみたところ、296件の投稿が寄せられた(2008年12月24日17時現在)。
J-CAST会社ウォッチ編集部では、投稿された内容にしたがって、各ブロガーの意見を「必要派」「不要派」「中間派」「その他」に色分けしてみた。その結果は、次のとおり。
必要派:130人(44%)
不要派:92人(31%)
中間派:33人(11%)
その他:41人(14%)
「必要派」というのは、忘年会について「絶対やるべき」「あったほうがいい」「あってもいい」といった肯定的な意見を述べているブロガーの数。130人と全体の44%を占めた。一方、「不要派」は「忘年会はないほうがいい」「なくてもいい」「参加したくない」という否定的な意見の数で92人。肯定派よりも13ポイント少ない31%だった。ちなみに、「中間派」とは「会社による」「メンバーによる」「どちらでもいい」といった意見の数字だ。
会社ウォッチでは12月中旬にも、読者を対象に「会社の忘年会に参加したいですか?」という簡易アンケートを実施している。そのときは「忘年会に参加したくない」という回答が過半数を占めたが、ブロガーの反応は逆の結果となったかたちだ。
「職場では見られない意外な面が垣間見られる」
「会社の忘年会ってあったほうがいいですか?」というお題には、約300件のブログの投稿があった
忘年会があったほうがいい。そう考えているブロガーは、次のようなものだ。
「会社って、組織なんですよね。組織って一人で出来るものじゃないですから、一年の終わりの時期に、その年の労をねぎらい、新しい年の発展と努力を誓い合う、いい風習だと思いますよ」(G-factorys)
「サラリーマンのような何かをする集団であれば、お互いが話し合うキッカケがないと、物事が進まないんですよ。業務連絡だけでやりとりして、作業して、何がわかるのかと・・・こういったキッカケがなければ話せない人にとっては、重要なんですよ」 (1R@個人システム.Wiz)
「お隣の席の人と会話が弾むと、食事もお酒もすすみます。その人の、職場では見られない意外な面が垣間見られるのも楽しいですよね」 (fresh green blog)
このように、忘年会は社内のコミュニケーションの活性化に役立つ、と考えている人が多いようだ。なかには、次のように「会社のお金で飲み食いできるのがうれしい」という意見もある。
「うちの会社、忘年会はおごりで高級料理なんです(´∀`)あと、無理矢理お酒をすすめられこともあまりないし、苦手な人もあまりいないので、参加は苦にならない」(クラップベーグルサンドを召し上がれ★)
「飲めない者には苦痛でしかない」
しかし、すべての人が忘年会を楽しんでいるわけではない。忘年会不要論者たちは次のように語る。特に、酒やタバコが苦手な人にとっては、苦痛の種のようだ。
「まず、強引にビールを注がれるのがイヤ!こっちのペースで飲ませてくれないからだ。 それに、そこで上司や先輩の説教が始まったりすると最悪!または、自慢話や愚痴のエンドレスとか。これは拷問であり、忘年会の精神とは無関係だ」(River Of Life~人生とは川のようなモノ)
「主人も私も苦手 周りに気を遣うし、、、二人とも飲めない~飲む人は楽しいかもしれないけど、、、飲めない者には苦痛でしかないと思うのね」(石の上に彼是・・・6年)
「飲み会自体がきつい。酒はなんとかなるけど、タバコがどうしても×。働く場所は禁煙なんだから、飲み会も禁煙にしてほしい。そうすればなんとか」(ピンときたニュースにひとこと。)
「昔は楽しかったような気がするが……」
また、セクハラまがいのことをされるのでイヤだという女性や、大人数の騒々しい飲み会自体が苦手という人もいる。
「何年か前、忘年会への参加を断ったら、なんと言われたとおもいます?『会長も来るんだから、なにがあっても参加しろ』ですって!!(゚皿゚メ) あったまくるでしょ! 挙句に参加したらしたで、無理やりチークダンスとかに引っ張りだされたり お酌をさせられたり、と、会社の忘年会では愉快な思い出はあまりないですね」(Kのボラボラ日記)
「そもそも、大人数の飲み会は苦手で。体育会系の飲み会も苦手。歌や出し物なんて、まじで勘弁して欲しいのです…。そう言ったわけで、会社の忘年会は、やりたい人がやればいいんじゃないかと…」(反省文)
そのほか、昔は楽しかったけど今は……という声もあった。
「昔は楽しかったような気がする。どこの会社でもそうらしいが、今はコンプライアンスとか内部統制とか厳しくて、ハチャメチャな上司もいなくて優等生ばっかりで、忘年会も全くの儀礼的な行事になって、ただ軽く当たり障りの無い挨拶して、淡々と飲んで食って帰るだけ・・・そんなんならやる必要ないね」(Da ya wanna kiss wave? :-D)
結局のところ、忘年会が必要かどうかは中身しだい、といえるだろうか。