「明るく、素直に、謙虚に」という価値観は、最近はあまりカッコイイと思われていないかもしれません。しかし、凡人が「できるヤツ」と思われるには、これをモットーにするのが近道です。
「いや~、オレ天才ですから」と言うのは危険
モンブランのボールペンとペンケース。後輩が持っているのを見て、いろいろ調べました。野球選手のこだわりのバットのように、安心できる1本です。(野崎)
「実るほど頭を垂れる稲穂かな」という諺があります。これは人格が高まるほど、他人に対して謙虚になる人の様子を表しています。実際、社会的な地位が高い人のなかには、相手が無名の若者でも実に丁寧に対応してくれる人もいます。偉い人でさえそうなのですから、実績のない若者が職場で偉そうにしていれば、
「アイツはプライドだけはエベレスト並みに高いな」
などと言われるのが関の山です。
もしあなたが運よく大きな成果を上げられて、周囲から褒められることがあっても、まずはこう言って切り抜けておきましょう。
「ありがとうございます。いや~、私なんかまだまだですよ」
このセリフを聞いた人は、
「この人は謙虚だな。向上意識も高い人なんだな……」
と勝手に想像を膨らませてくれます。そうすれば、何かいい話があったときに思い出してもらいやすくなります。
冗談で「いや~、オレ天才ですから」などと言うのもアリですが、それは周囲との人間関係がよほど築けてからで良いですし、本人のキャラクターによるところが大きいので慎重にしましょう。自慢話というのは、本人が思っているよりも他人が聞きたくないものです。恥ずかしい失敗談を話した方がウケます。
「明るく、素直に、謙虚に」が「できるヤツ」への近道
また、仕事について上司や先輩から注意をされたら、しっかりと聞きましょう。相手がよほど理不尽で間違っているということでなければ、
「すみませんでした。以後気をつけます。ご指導ありがとうございます」
と言いましょう。そうすれば相手も「これからもいろいろと面倒見てやろう」と思ってくれるものです。逆に、反抗的な態度をとれば、周囲は相手にしてくれなくなります。
私は前職で、人事担当者としてさまざまな人を見てきましたが、腰が低くて「明るく、素直に、謙虚に」を備えた人は、たいがい好感度の高い「できるヤツ」と評価されて可愛がられていました。この3拍子が揃えば、敵はできないものです。
さらに、人の雰囲気というものは他人に伝染します。同じ職場に明るく素直な人がいると、不思議とこちらも元気になってくるので、一緒に働きたい気持ちになります。個人の性格も関係しますが、少なくともネガティブな人と思われない工夫は必要です。
私もあまりできていないので改善すべきですが、特に若いうちは、素直に謝れない、話を聞けないことが多いものです。素直さがない新入社員は、先輩から面倒を見てもらえなくなるリスクが高くなります。そうなったら、会社も面白くなくなって、仕事を通じて成長できる機会も少なくなるでしょう。
野崎大輔