「アダルトサイトの請求メール」が小学生の子供に!

建築予定地やご希望の地域の工務店へ一括無料資料請求

子供のしつけは「万事塞翁が馬」

   まさか、自分のメールをチェックされているとは夢にも思わない子供は、仲良しの友達と見たと、あっさり白状しました。学校は違うのですが、住んでいるところが近く、家族ぐるみで仲良くしている友達です。

   よく聞けば、ただの無料アダルト画像サイトだったのですが、お灸をすえてやろうと思っていたE子さんは、

「昨日、その業者に4万8000円を払っておいたから。あなたと二人、苦しい家計のなかで4万8000円の出費が、どれほどお母さんの負担になるかわかってるの!」

   きつく叱ると、子供はすすんで「もう二度としない、誓います」と謝ってきました。その日の昼休み、E子さんは友達のお母さんに電話をかけ、

「アダルトサイトの架空請求がありましたが、これを機会に躾けようと思うので、そちらのお子さんのほうで話題になることがあったら、本物の請求で、本当に支払ったということにしておいてください」

と頼みました。すると友達のお母さんも、

「じゃあ、ウチも相乗りしていいかしら? ○○ちゃんのお母さんが代わりに払ってくれたって、主人と一緒にお灸をすえてやるわ」

   E子さんは言います。

「子供の躾けなんて、万事塞翁が馬みたいなことが多いんですよ。このケースでは、小さなトラブルを予防ワクチンのように使えたのですが、中学生になると子供も知恵をつけてくるから、そう簡単にはいかないでしょう。これからは、ネットや社会の現実をきちんと正面から教えていくことが、大きなトラブルに巻き込まれないための杖となると思います」

井上トシユキ

>>ITとほほ観察記・記事一覧

井上トシユキ
1964年、京都市出身。同志社大学文学部卒業(1989)。会社員を経て、1998年よりジャーナリスト、ライター。TBSラジオ「アクセス」 毎週木曜担当。著書は「カネと野望のインターネット10年史 IT革命の裏を紐解く」(扶桑社刊)「2ちゃんねる宣言 挑発するメディア」(文芸春秋社 刊)など。
姉妹サイト