「美味しすぎて不幸になる」ってどういうこと?
秀一さんと出会ったときに聞いた、忘れられない言葉がある。
宮崎にいけば、青空のもとにこんな畑が広がっている
「私たちの作った"元気野菜"を知ってしまった(食べた)ことは、ある意味不幸かもしれない。だって、こんなに美味しい元気な野菜、東京に戻ってもどこでもそう簡単手に入るものじゃないから」
そう豪語するほど、秀一さんの作る「元気野菜」とスーパーで売っている普通の野菜は、まったく違う味がするのだというのだ。
「自分の子供に食べさせてみれば、すぐわかる。子供は正直だから、美味しいものとまずいものははっきり言う」
特に、普通は子供に嫌われる人参とピーマンを食べさせてみると、その違いがわかるという。
「人参とピーマンが嫌いな子供が多いでしょ? あれは仕方ない。一番『硝酸態窒素』がたまりやすい野菜だからね。上手に作らないと、ただ苦い、えぐみのある野菜になってしまう」
でも、秀一さんの「元気野菜」は、ピーマンだろうが人参だろうが、生で食べても甘みがあってうまいのだという。それは、葉っぱを元気にすることで、野菜が根から吸収した「硝酸態窒素」を「アミノ酸」に変えているからだ。アミノ酸は旨味のもとだから、子供に食べさせればすぐわかるというのだ。