「ブログぶっ壊す!」革命的ブログパーツ「サムライウエポン」

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   ブログをぶっ壊す! そんな物騒なブログパーツが登場して話題となっている。鎧に身を包んだ戦国武者が暴れまくる「サムライウエポン」だ。この革命的なブログパーツはどんな経緯で作られたのだろうか。生みの親に聞いてみた。

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サムライが怒り狂って、ブログを「崩壊」させる

サムライウエポンの攻撃を受けたブログ。これが本当の「ブログ炎上」だ
サムライウエポンの攻撃を受けたブログ。これが本当の「ブログ炎上」だ

   サムライウエポンとはどんなものか? まだ見たことがない人は、実際に体験してもらったほうが話は早い。この記事のPC用ページの左下にブログパーツを貼り付けておいたので、オレンジ色のかがり火の間にたたずむ「サムライ」にマウスのカーソルをあわせてみてほしい。

   カーソルがサムライに近づこうとすると、“危険を察知した”サムライが立ち上がり、ズバっとカーソルをぶった斬ってしまう。効果音も迫力抜群なので、パソコンのサウンドはぜひオンにすべし、だ。

   さらに2度、3度とサムライにちょっかいを出してみよう。「わしにふれるでない!」という警告を無視してクリックすると、ついにキレたサムライが「火矢を放て!」と叫ぶ。すると、四方八方から火矢が飛んできて、ページ全体が“炎上”してしまうのだ。

   もっとも、サムライの攻撃は「火矢」以外にも「水攻め」や「大筒」などがあるので、どんな“壊され方”をするかはそのときのお楽しみなのだが・・・・・・

「世界一迷惑なブログパーツ」を目指した

「わしにふれるでない!」とイラつくサムライ。それでもちょっかいを出し続けると、ついにブチ切れて……

   この衝撃的なブログパーツが2008年6月にリリースされると、新しもの好きのブロガーの間で「めちゃくちゃカッコいい!」「とてもクールでスゴい」と大きな話題になった。そして、次々に彼らのブログに貼り付けられ、ネット上に「サムライウエポン」が増殖していった。ブログパーツのPV数は1ヶ月で265万を記録し、これまでに世界110カ国からアクセスがあった。

   実はこれ、「信長の野望」で有名なコーエーのニンテンドーDS用ソフト「国盗り頭脳バトル 信長の野望」のプロモーションツールとして制作されたもの。仕掛け人のクリエイティブ・ディレクター、藤崎実さんは、

「ゲームに火攻めや水攻めが出てくるので、それを使って何かできないかと考えたら、『ブログを壊してみよう』ということになりました。そんなブログパーツはこれまでになかったので、面白いんじゃないかと」

と開発の背景を語る。狙いは、ネット上で話題になってクチコミで広がっていくこと。いわゆる、バイラルマーケティングだ。そのために「これまで見たことがない」ブログパーツを作ることにした。

「ブログパーツといえば、かわいいもの、楽しいものが定番ですが、サムライウエポンはその逆。世界一迷惑なブログパーツを目指しました。そのほうが『なんだ、これは!』という驚きにつながって、他人に教えたくなりますよね」

さらに、ブログパーツの配布の仕方も意表をついたものだった。配布サイトに「決してタグをコピーして、お主のブログに貼るでない」という奇妙なメッセージを掲げたのだ。

「人間は『やるな』と言われると、逆にやりたくなる生き物。人の気持ちをどうしたら動かせるか、とことん考え抜いたコミュニケーションです」

「音」にも徹底的にこだわった

伝説の某アクションスターが大活躍するWebムービー。見るためにはユーザーの「アクション」が必要だ
伝説の某アクションスターが大活躍するWebムービー。見るためにはユーザーの「アクション」が必要だ

   藤崎さんはもともと読売広告社でテレビやラジオのCMを作っていた。そのときの経験を生かし、サムライウエポンでも「動き」や「音」に徹底的にこだわった。CM撮影の要領でCM制作会社が映像を撮り、その素材をWebプロダクションが加工するという共同作業で、躍動感あふれる「ブログパーツ」と斬新な「Webムービー」を完成させた。

「僕のCM作りのモットーは『映像の半分は音である』というもの。スターウォーズのライトセーバーもあの『ブゥーン、ブゥーン』という音がないとダメですよね。サムライウエポンでも、音が生みだす空間や、想像力への刺激を強く意識しています」

   藤崎さんとCMやWebのクリエイターたちが苦心を重ねて作り上げた力作ムービーは、サムライの横のかがり火をクリックするといった「裏技」で見ることができる。サムライウエポンのサイトでその方法が公開されているので、興味のある人はチェックしてみてほしい。

「ムービーでは、北斗の拳やマトリックスのような、圧倒的な殺陣(たて)の世界を追求しています。『崩壊の美学』を意識したブログパーツと合わせて、一種のコミュニケーションツールとして楽しんでもらいたいですね」

   ※サムライウエポン配布サイト
      http://www.samurai-weapon.com/

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