「社長をバカにしたメール」送信先を間違えるとどうなるか?

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「社長の似顔絵」を上司に送ってしまった

   しかし、担当者がこのイラストを社内メールで秘密裏に仲の良い同僚に見せようと思ったのが運の尽き。CC欄の消し忘れで上司にも送ってしまい、とどのつまりが社長の知るところとなってしまいました。

「もちろん、イラストはよく描けていたのですが、さらによくできたことに、社長が若かった頃、やはり土偶に似ているとからかわれ、ついたあだ名がなんとドグちゃんだったんですよ……まあ、誰もが思いつくあだ名ではあるんですけどね」

   激怒した社長によって問い詰められた担当者は口を割ってしまい、メールのログも提出させられたそうです。結果、Eさんの会社は出入り禁止に。

「先方の担当者に悪気がなかったことはわかるので、特に恨んだりはしていません。彼も『社長がまた変わったら、この埋め合わせはします!』って言ってくれてはいるんですけど……次に社長が代わるのはいつになることやら……」

   たかがメールの宛先欄の誤りなんです、とEさんは力なく言って遠くに目をやりました。

井上トシユキ

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井上トシユキ
1964年、京都市出身。同志社大学文学部卒業(1989)。会社員を経て、1998年よりジャーナリスト、ライター。TBSラジオ「アクセス」 毎週木曜担当。著書は「カネと野望のインターネット10年史 IT革命の裏を紐解く」(扶桑社刊)「2ちゃんねる宣言 挑発するメディア」(文芸春秋社 刊)など。
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