仕事が楽しいかどうか、決めるのは自分
でも、鈴木くんもはじめから仕事が楽しかったわけではない。学校を卒業して山中湖村観光公社に入社した当初は、観光の仕事に従事。それから園芸部でフラワー関係の仕事をして、5年前からぶどう栽培にかかわるようになった。
農業の素人だった彼は、目標が持てないまま、ただ時間だけがただ流れていったときもあったという。
・・・仕事がつまらなかった・・・
・・・不満ばかりが増えていった・・・
そんなとき三輪と出会った。そして、根本的な考え方が変わった。仕事がつまらないって決めていたのは自分、それを変えられるのも自分だ、と。
「三輪さんからは土づくりの農業技術も教わったけど、心の持ち方(モチベーション)や人生についても教わりました」
と少し照れながら鈴木くんは言う。
「もっと三輪さんのやり方を勉強して貫きたいんです。辛いこともあるけど楽しいことのほうが多いです。だって俺、日本一のぶどうを作りたいんですよ。それで作ったおいしいワインをみんなに飲んでもらいたいんです」
何年か後には、鈴木くんが日本のワイン史を変えるぶどう栽培家になっているかもしれない。
セレン社長秘書 大倉野あやか
■畑にかよう社長秘書の日記
おいしい野菜のパワーで日本人を元気にしよう! そんなミッションをかかげるベンチャー企業が2008年10月、誕生した。人事コンサル会社のプランナーから一転して農業支援事業にたずさわることになった社長秘書が、新会社の奮闘ぶりを描く。