部下が自分の上司をチェックするときのポイントは「言動」「決断力」「責任感」――。大手ポータルサイト「goo」が発表した「自分の上司のついチェックしてしまうところランキング」をみると、部下から見た「できる上司」像が浮かび上がってくる。
チェックポイントの1位は「言動」
gooは2008年9月24日~26日、インターネット上でアンケートを実施した。「自分の上司のついチェックしてしまうところ」のトップ5は、(1位)言動(2位)決断力(3位)責任感(4位)調整能力(5位)部下を注意する時の態度、となっている。いずれも外見ではなく、仕事に関連する"中身"の問題だ。6位も似たような系統の「忙しい時の対応」だった。
一方、シャツとネクタイ(12位)や髪型(14位)、くつと靴下(17位)、無精ひげ(19位)という"外見"に関わるチェックポイントは10位~20位にランクインした。部下にとっては、上司の外見も気になるが中身のほうがもっと重要、ということなのかもしれない。
東京都内で働く入社2年目の男性会社員Tくんもチェックポイントとして「決断力」をあげ、「仕事の方向性を示してくれる上司のもとだと仕事がしやすい」と話している。
「目を見ないで話す上司はちょっと……」
また、入社3年目の会社員Sくんは「このアンケートにある1位の『言動』というのは広いね」とした上で、「態度という意味では、目を見ないで話す上司はちょっと……」ともらす。
「目を見ないで話す上司は、しらじらしいように感じてしまう。指示が伝わっているかどうか把握できないというか、機械的な感じがする。そして、目をそらされると、こちらから伝えたいことを伝えられなくて……もどかしさを感じるときもある」
転職経験があるOLのMさんも、以前働いていた職場で、困惑する「話し方」をする上司に会ったという。
「めちゃくちゃ早口で、しかも、ぼそぼそとした小さな声で話す上司がいた。30半ばくらいの男性。聞き取れないことも多くて、何度も聞きなおしたり、確認を重ねたりした。そんなことが毎回あったので、けっこう大変だった(笑)」
「部下を注意する時の態度」も重要
Tくん、Sくん、Mさんの3人がそろって大事だと言うのが、5位の「部下を注意する時の態度」と6位の「忙しい時の対応」だ。
「忙しいときにはぶっきらぼうな返事になってしまうことは、誰にだってあると思う。ただ、そんなときに、上司が余裕のある態度だと、とても安心する」(Sくん)
「以前、アルバイトで働いていた小さなベンチャー企業では、社長が社員のダメな箇所について、何かにつけていちいち説教して回っていた。こんな上司のもとでは仕事をしたくないと思って、私は3日で辞めてしまった」(Mさん)
ビジネスの世界には、「上司が部下を理解するには3年かかるが、部下は上司を3日で見破る」という言葉がある。人間関係は複雑なもの。上司の方は、いまいちど「言動」を見直してはいかがだろうか?