優秀な若手社員には「甘さ」から目覚めた時期がある
このように見てみると、シュガー社員を生み出したのは社会だ、社会が悪いのだという言い方もあるかもしれません。シュガー社員の本人だけが悪い、とだけも言っていられなくなります。
しかし、このような世の中にいても、優秀な若手社員は大勢います。学生時代は先生から「おい大丈夫か、君…」と思われていた生徒も、あるときに目覚めて、将来を非常に嘱望される社会人になるケースもあるのです。いつ「甘さ」から目覚め、「依存型」から「自立型」に変わっていけるのか。周りの力で、どうにかできるものなのか――。
まずは、あなたの会社で「シュガー社員」を発生させないためには、どうすればよいか。そのためには、若手人材の「採用」と「育成」という2つの段階で、特に注意することが必要です。「シュガー社員」が問題を起こしたとき、会社は「採用の方法や基準は問題なかったのか」を検証する必要があります。また、採用時には問題ないと思ったのに、採用後に「シュガー社員」に変身してしまった場合には、育成の方法も検証すべきです。
次回は、企業側の防衛手段として「採用前にシュガー社員を見抜く方法」をお伝えします。
田北百樹子