「生殺与奪権」を握られていることに耐えられるか
上司に対して不満があっても我慢するのは、単に上下関係だけだけでなく、昇給やボーナスの査定、昇進までが上司の評価一つにかかっているからだ。仮に、反抗して上司に嫌われるようなことがあれば、最悪な話、降格されたり、左遷されたりすることもある。これは、少々誇張した言い方をすると、自分の「生殺与奪権」を握られていることになる。
※生殺与奪: 生かしたり殺したり、与えたり奪ったりすること。他人をどのようにも思いのままにすること。(大辞泉より)
一方、独立すると、何事に対しても自分で決定権を持てる。例えば、取引先の担当者が、あまりにもヒドイ条件を突きつけてきたら、丁重にお断りすればいい。1社失っても、また別の取引先を開拓すればいいことになる。
サラリーマンとして生きていくか、独立して仕事をするかの究極の選択は、他人に自分の人生を左右する権利を握られたままでいられるかどうか、そのことに耐えられるかどうかにあるのではないかと思う。どうしても耐えられないタイプは、サラリーマンとして働くという選択肢を捨てなければならない。
私は、独立してから20年以上たつが、どんなことが起こっても、ただの1度も会社員に戻りたいと思ったことはない。その理由は、自分の人生は、自分でハンドリングしたいと思っているからだ。これは、何にも代えがたいものになる。