「思いがムーブメントに繋がるんだよ」
西田は三輪と一緒にいくつもの畑を回った。過去のファンドマネージャーとしての経験や経営者としての体験から、三輪が提唱する「土ごと発酵」「人ごと発酵」を分析した。そして、「これは絶対正しい!」と判断した。
西田はこれからの残りの人生をかけて、三輪と日本の農業をなんとかしたいと思っている。それが使命だとまで言っている。
「“命を使う”と書いて使命なんだよ。残りの人生、もっと日本や地球のためになんとかしなきゃいけないだろ。たとえ一歩ずつだとしても、やらないよりやったほうがましだろ。思いがムーブメントに繋がるんだよ」
映画でもドラマでもなく、すぐ隣のデスクに座っている西田が熱く力強い眼差しで語っている。その台詞を聞いて、私は羨ましく思った。
セレン社長秘書 大倉野あやか
>>前回コラム「『元気な野菜で人を元気に!』 農業支援ベンチャーが船出した」
■畑にかよう社長秘書の日記
おいしい野菜のパワーで日本人を元気にしよう! そんなミッションをかかげるベンチャー企業が2008年10月、誕生した。人事コンサル会社のプランナーから一転して農業支援事業にたずさわることになった社長秘書が、新会社の奮闘ぶりを描く。