仕事のフリをして2ちゃんやミクシィに没頭
「私自身が30代の部下と喫煙ルームに行ったとき、先に2人の若い社員がいたのですが、挨拶もそこそこにケータイをカチカチやっていた。彼らが出てから部下に尋ねると、ケータイの掲示板で互いにやり取りしてたんでしょう、と言う。すぐそこにいるのに?と驚いて聞き返すと『あいつら、ケータイ掲示板に会社の裏サイトつくってるんですよ。そこで悪口とか書きあってたんだと思いますよ』って言われました」
彼らは仕事ができないわけではなく、むしろ優秀なエンジニアなんです、とKさんは続けました。
そこで、あらためて幹部クラスに話を聞くと、出退勤の連絡はもとより、業務の進捗、仕事上の問題や課題の相談まで、若手はすべてメールを使って伝えてきていることがわかりました。なかには、連絡や仕事でメールを使っているフリをして、2ちゃんねるやミクシィに没頭していたので注意した、というケースもあったそうです。
これでは社内の風通しが悪くなると思ったKさんは、会社のフロアに入ったら原則ケータイは使用禁止、一日に1回、部下が上司に仕事の進捗や状況について口頭で報告するショートミーティングを持つことを方針として打ち出そうとしました。
ところが、自由に意見を言い合う社風が災いし、社内からは猛反対が続出。仕事よりも、この方針に対する賛否を「メールで」やり取りすることのほうが優先されてしまったぐらいでした。