アラフォー社長困った!若手社員の「なんでもメール主義」

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仕事のフリをして2ちゃんやミクシィに没頭

「私自身が30代の部下と喫煙ルームに行ったとき、先に2人の若い社員がいたのですが、挨拶もそこそこにケータイをカチカチやっていた。彼らが出てから部下に尋ねると、ケータイの掲示板で互いにやり取りしてたんでしょう、と言う。すぐそこにいるのに?と驚いて聞き返すと『あいつら、ケータイ掲示板に会社の裏サイトつくってるんですよ。そこで悪口とか書きあってたんだと思いますよ』って言われました」

   彼らは仕事ができないわけではなく、むしろ優秀なエンジニアなんです、とKさんは続けました。

   そこで、あらためて幹部クラスに話を聞くと、出退勤の連絡はもとより、業務の進捗、仕事上の問題や課題の相談まで、若手はすべてメールを使って伝えてきていることがわかりました。なかには、連絡や仕事でメールを使っているフリをして、2ちゃんねるやミクシィに没頭していたので注意した、というケースもあったそうです。

   これでは社内の風通しが悪くなると思ったKさんは、会社のフロアに入ったら原則ケータイは使用禁止、一日に1回、部下が上司に仕事の進捗や状況について口頭で報告するショートミーティングを持つことを方針として打ち出そうとしました。

   ところが、自由に意見を言い合う社風が災いし、社内からは猛反対が続出。仕事よりも、この方針に対する賛否を「メールで」やり取りすることのほうが優先されてしまったぐらいでした。

井上トシユキ
1964年、京都市出身。同志社大学文学部卒業(1989)。会社員を経て、1998年よりジャーナリスト、ライター。TBSラジオ「アクセス」 毎週木曜担当。著書は「カネと野望のインターネット10年史 IT革命の裏を紐解く」(扶桑社刊)「2ちゃんねる宣言 挑発するメディア」(文芸春秋社 刊)など。
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