生姜の栽培も行う「生姜部」の活動
「生姜おこげ」を手にする山田さんも生姜部メンバーだ
「永谷園生姜部」とは、社内の「部署」ではなく、野球部のような「クラブ」として位置づけられている。きっかけは、カップスープ『「冷え知らず」さんの生姜シリーズ』のヒットだ。商品開発の担当者を中心に「生姜についてもっと深く知りたい」「自分が体験して分かったことを発信したい」と考える各部署の「生姜担当者」が自発的に集まった。
「生姜部ブログ」には、生姜部のメンバーが千葉県の畑で生姜の栽培をしている様子が公開されている。土を耕し、種生姜を植え、雑草を取り除く。10月末には収穫祭を開いた。
メンバーの普段の職場は別々だが、雑草抜きや土いじりは、同じ畑で協力しながら作業をする。その中で「生姜っていい匂いだね」「こんな味の生姜商品はどうだろう?」といった会話が自然に生まれ、新しい商品開発や改善につながる“気づき”が生まれているという。
メンバーは生姜にかなり詳しくなった。共通の基盤があるので、対等な関係で意見を言い合えるし、意思決定もスピーディだ。「メンバー同士が仲良くなれるし、みんなでやる土いじりは楽しいんです」(広報室の山田友紀子さん)。組織横断的な活動は、いろいろな効果を生んでいるようだ。