シュガー社員の「私生活」が職場を侵食する

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    過保護に育てられ自立心に乏しく、なぜか自信過剰な若手社員を、砂糖の甘さに例えた「シュガー社員」。今回紹介するのは、仕事と私生活の区別がつかない「私生活延長型」シュガー社員です。

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彼氏とケンカした翌日は不機嫌モードで威嚇

    A社営業事務のユキナさんは24歳。大好きな女性タレントの写真やグッズが、事務机の上に所狭しと飾られています。ある月曜日、ユキナさんはそのタレントそっくりの格好で出社してきました。茶髪に派手なアイライン、長いピンクのネイルにはラメが入っています。外回り担当でないとはいえ、営業社員の留守中には取引先の接客対応を頼んでいます。

   課長が「キミ、その髪ちょっと赤すぎやしないかい?」とたずねると、ユキナさんは「束ねているから問題ないです」。「その爪は長すぎるよね」と言っても、「これくらい影響ないと思います」と聞く耳を持ちません。

    B社管理部のノリカさんは27歳。ムスッとした顔で30分も遅刻してきました。「すみません」とは言うものの、仕事を頼もうと話しかけると、上司だろうが先輩だろうが「はぁ?」と鋭い目つきで威嚇。上司が見かねて「忙しいから協力してくれよ」と言えば「私だって忙しいんですけど!」と不機嫌モード全開でイヤイヤ手伝う始末。就業時間が終われば「今日はムリ」と残業拒否で帰ってしまいました。

    翌日、ノリカさんは打って変わってニコニコ出社。開口一番「昨日はすみませ~ん。ちょっと彼氏とトラブっちゃって。でも、もう大丈夫デス」と上機嫌。恋人とケンカしただけで自分の不機嫌を職場に持ち込むなんて…。月9ドラマの見過ぎでしょうか。

採点:身近な“シュガー社員”を教えてください!
田北百樹子(たきた・ゆきこ)
札幌市出身。田北社会保険労務士事務所所長。保険関係の手続や就業規則作成にとどまらず、人事考課制度導入や社員教育など、企業の人事労務を幅広くサポートしている。「シュガー社員」の名付け親で、09年3月にはシリーズ第3弾となる『ブラック企業とシュガー社員』(ブックマン社)を刊行。
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