「社長になれそうな人」と結婚したい!(上)

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抜群に要領がいい「一期上の先輩」

   そんな中で陽子さんの目に留まったのが、同じ部署の一期上の先輩だった鳥谷俊介さんだ。俊介さんは、背丈は普通だし、顔もすごく好みというわけでもない。タバコも吸う。しかしコミュニケーション能力が高く、要領が良かった。

「関西出身の人で、すごく面白い人。宴会部長という感じで、今までに出会わなかったタイプだった」

   でも営業部だから、飲み会を盛り上げる力、人を楽しませる力がある社員は周りにたくさんいる。俊介さんはそれだけでなく、「要領の良さ」も際立っていたという。

「人を嫌うことがあまりないらしくて、いつも冷静なんですよ。上司にたて突いたり、客先で失敗するということが絶対にない。だから、新人のころから仕事をまかされていましたね」

   入社したころ、陽子さんは友達に「社長になれそうな人を選ぶ」と言っていたそうだ。俊介さんはその候補としてふさわしかった。

「人生そんなにうまく行くとは限らないけど、この人だったら転んでも、どうにかつぶされずにやってくことができると思いました」

   目標は定まった。では、どのようにして陽子さんは、結婚というゴールまで駒を進めていったのだろうか?

(つづく)

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