「結婚したい男」の第一条件は?
しかし短大卒業後、東京に本社がある大手電機メーカーに入社すると、「結婚相手の条件」は大きく変わった。社会に出て大人の世界を知ったというのもあるが、営業の部署に配属されたことが大きかった。
「営業なので、飲み会に行くと、みんな積極的に盛り上げるような人たちばかり。世の中にはこんなに人を楽しませることができる人、コミュニケーション能力が高い人たちがいるんだ、すごいっ!と思いました」
会社には、短大時代には出会わなかった種類の人たちもたくさんいることに気付いたのだ。そして、「結婚相手の条件」に「コミュニケーション能力」と「要領の良さ」が加わった。それだけでなく、それまでの「背が高い」「顔が好み」「タバコを吸わない」といったチェック項目よりも、「コミュニケーション力」や「要領の良さ」を重視するようになった。
「要領の良さ」に注目したのは、それこそが仕事をしていく上でもっとも重要な能力だと考えていたからだ。
「これからともに生きていく上では『仕事ができる人』というのが重要。入社してすぐのころは『かっこよくて飲みに行きたいな』という人もいたけど、そういう人が仕事もできるとは限らないですから」