会社という「タテ社会」に馴染めなかった
だが、「もう会社員にはならない」と決めたのは、仕事内容だけの理由ではない。会社という組織そのものに、あまり馴染めなかった。
会社はタテ社会の縮図で、基本的に上司の命令には「はい。わかりました」と従うのがルール。これが、私にはけっこうなストレスになった。一言でいうと、人に命令されるのが嫌いなタイプなのだ。当時の私はまだまだ社会人としては未熟者で、エッジが立っていたこともあるが、この持って生まれた性格は、自分でも持て余す程で、その後の人生を大きく左右することになった。
私が会社という組織に向かなかった理由をまとめると、次の3つになる。
(1)上司の言うことでも、納得できないと従えない
(2)自分の意見はストレートに主張する
(3)自分の裁量で仕事がしたい
任された仕事は常に全力でやったつもりだが、会社側からすると、扱いにくい社員だったことだろう。それは、後に独立して、仕事をお願いする逆の立場になってからよ~く分かった。