過剰な期待をしないのが一番
彼女は、なぜこのような反応をするのでしょうか。実はこのタイプのシュガー社員は「私は十分ちゃんとやっているはず」「これだけできれば自分も満足」「これ以上のことを要求するまわりが悪い」と勝手な線引きをしているのです。会社は「こんなところで満足してほしくない」「もっと成長してほしい」と願っているわけですから、この温度差がある限り摩擦がなくなることはありません。
このタイプへの対処法ですが、残念ながら無理な期待をせず、身の丈にあった仕事を与えるしかありません。本人自身に「このままでは一人前じゃない」という危機感がなければ、成長などあり得ないのです。キャパの狭さは、自分でしか広げることができません。
ここは摩擦を回避するために、いっそ戦力にすることを諦めて、仕事のミスを減らすことを考えてみましょう。彼らの傍に付いてミスのパターンを熟知し、仕事を渡したら先回りして「ここは気をつけてね」「ここまでできたら必ず相談してね」と事前に指摘するのです。元々、マニュアルがあれば素直に従うタイプで、勝手に暴走することもなく、言われたことはきちんとやります。彼らにそれ以上のことを望むのは酷かもしれません。
田北百樹子