他社サイトを徹底調査し、コンセプトを決定
カヤックが会社サイトをリニューアルしたのは、2007年7月7日。1500以上の他社サイトを研究し、自社サイトのコンセプトを検討した。受注制作事業のページでは、ウェブ制作のポリシーや得意分野、最新実績や担当者、受賞歴などが分かる。
オリジナル&提携Webサービス事業のページは、各サービスの入り口として位置づけている。音声を投稿できるコミュニティ「こえ部」や、絵画を測り売りする「ART-Meter」、1アイデアを100円から販売する「元気玉」など、独特なものばかりだ。
また、会社サイトにあわせて、経営理念を「つくる人を増やす。」へと見直した。「経営理念は法人の存在理由。カヤックの生きる目的であり、社会貢献の手段を示す言葉にしたかった」(柳澤氏)。この変更に当たっても、東証1部上場企業183社の事例を分析したという。遊び心はあるが、やることが徹底しているのがこの会社らしい。
広報・PR媒体として会社サイトが再び注目されている。カヤックのサイトは、顧客や取引先、従業員に対して明確で筋の通ったメッセージを伝えるには、確固とした会社のスタンスがあることが大切という良い例だろう。
面白法人カヤック
大学時代の友人3人が資本金3万円を出し合い、1998年に合資会社を設立。創業時より「面白法人」を名乗り、2005年に株式会社化。創業以来200以上のウェブサービスを生み出すアイデア集団。現在“キもい”(気持ち悪い)を切り口にした携帯サイト「キもゲーTown」で、グランプリ賞金30万円の「キもゲーFlashコンテスト」を開催中(2008年11月8日まで)。
■ウェブサイト拝見
企業がウェブサイトで自社の製品やサービスをPRするのが当たり前の時代。サイトの良し悪しが広報戦略の成否を決める。ほかとは一味違う魅力的なサイトはどんな観点で作られているのか。そのポイントを探る。