活躍の場を広げるアーティスト春奈るな
「すべては音楽を中心にまわっている」

好きな音質をファンと共有できるのがすごくいい


   ――それらの楽曲をどういう環境で聴いてます?

   家では基本的にパソコンやスマホとBluetoothでつないだワイヤレスポータブルスピーカーSRS-XB2で聴いています。

   ――一方、外出先では前回のインタビューのとおり、春奈さん専用にカスタムしたJust earと、スマホや携帯プレイヤーをワイヤレスレシーバーでつないで聴いている、と。

   そうですね。最近では、家でも楽曲の世界観に没入したいときにはJust earを使っているかも。あと、ドラマCDはJust earで聴くのが本当にオススメです。音のポジショニングがはっきりしてるので、ゲームをプレイするときにも使ってますね。外出する時はワイヤレスが便利なので、ワイヤレスノイズキャンセリングステレオヘッドセットWI-1000Xもよく使っています。もう何年も、海外や日本全国を飛びまわるときの相棒です。Just earも、外出先で使うときはワイヤレスにして使っています。密閉度があまりにも高くて、着けてることを忘れそうになります(笑)。

   ――で、このたびそのJust earブランドから春奈るなモデルのテーラーメイドイヤホンが発売されることになりました。このモデルと、今、春奈さんが使っているイヤホンは......。

   音質はまるまる同じのものです。

   ――ではテーラーメイドモデルも、このあいだおっしゃっていたとおり、特にボーカルのキャラ立ちがいいチューニングになっている?

   はい。ブレスやファルセットの抜ける部分のような繊細な音もしっかり感じられるようにチューニングしてもらっています。

   ――具体的にはどういう音場、音像を目指しました?

   私の楽曲をより良い音で聴きたいし、聴いてもらいたいので、高音をパキっとさせるようにしました。私の楽曲には、高音で聴かせるタイプの曲も多いので、そこを気持ちよく聴けるようにカスタムしていただいて。あとはゲームをするときにも使いたかったので、臨場感を味わいたいから立体的に音が聞こえるようにしたいというオーダーをさせてもらっています。

   ――デビュー当時から特にブレスには並々ならぬこだわりをお持ちです。

   アニメを見ていると、声優さんって息でお芝居をなさるじゃないですか。ため息よりもさらに小さい、聞こえるか聞こえないかくらいの息づかいで心情を表現したりしますよね。そこからインスピレーションを受けまして......。

   ――ボーカリストからの影響は遮断している人が、声優から音楽表現のアイデアをもらっている(笑)。

   ホントだ(笑)。でもその発見が今の春奈るなの声の一部を形作ってくれているのは間違いないし、その声を録るとき、ボーカルレコーディングのときには本当に神経を尖らせています。

   ――その春奈さんが目指した春奈るならしいボーカルを理想的に聴かせてくれるのが、今回のJust earだ、と。

   本当に細かいところまで受け取ってもらえると思います。それは声ももちろんだし、ストリングスについてもそうで。聴き慣れた曲でも「こんな音鳴ってたんだ」って発見があるから面白いですね。しかもその私が設定した音質をファンの人と共有できるのがすごくいいな、と思っていて。それによってまた距離が近くなれるじゃないですか。今回プレートに入れていただいたメッセージ「Listening to music under the same LUNA light.(同じ月明かりの下で音楽を聴いている)」にも、その気持ちを込めているんです。


   ――「るな氏のガチ充チャンネル」とある意味同じ。スターとそのファンという関係ではなく、音楽仲間といい音を共有したい?

   ライブやイベントも同志の集いみたいなものですから(笑)。アニソンが好きで、アニメが好き、何より春奈るなの楽曲が大好きなのは私もファンの人も一緒。同じ趣味を持った友だち同士のような関係なんです。実際、ファンの人もSNSやトークイベントのときに私のことをけっこうイジってくるんですよね(笑)。それで笑いが起きることもあるし、「うわっ、痛いとこ突くなあ」ってことを言われることもありますし。でも、それは心の距離が近いから言ってくれることだから、辛辣な言葉も愛として受け取ることができているし、本当にいい関係を築けているな、と思ってます。

   ――最後にJust earとのコラボレーションモデルが発売されると、いよいよ2020年末を迎えます。さて、2021年の春奈るなはどんな活動をしましょう?

   そうですねえ......。私は今までどおり「私らしさ」を発信していきたいです。この8年、私らしさを貫いたことで今の自分がいると思っているので。子どものころからアニメが好きだったり、音楽が好きだったりとか、それを信じ抜いたから、今の私がいる。「今、大好きなアニメソングを歌えている春奈るな」という存在であることは本当にありがたいことなんです。なので、これからも自分の感性や「好き」に身を委ねて生きていける人生を歩みたいな、と思っています。春奈るなという人間が、アニソンやロリータファッションや、そのほかいろいろな自分の好きなことを積極的に発信してきたから8年間やってこられた。だから自分に絶対にウソはつかず、自分らしさを発揮できるアーティストでいたいな、と思っています。

【プロフィール】

春奈るな(ハルナ・ルナ)

10月11日生まれ。高校時代からファッション誌『KERA』の読者モデルとして活躍。2012年、テレビアニメ「Fate/Zero 2ndシーズン」のエンディングテーマ『空は高く風は歌う』でメジャーデビュー。以来「ソードアート・オンライン」シリーズや「〈物語〉シリーズ」、「冴えない彼女の育てかた」シリーズなどのテーマソングを担当し、国内外で高い評価と人気を集める。また、ウェディングドレスブランド「LUNAMARIA」のデザインプロデュースを手掛ける他、モデルとしても活動する。2020年3月には、TVアニメ「パズドラ」エンディンテーマ『PEACE!!!』をリリース、11月29日にSONY のテーラーメイドイヤホンJust earコラボレーションモデル「XJE-MH/LUNA」を発売する。


春奈るなInstagram

春奈るなFacebook

YouTube「春奈るなOfficial YouTube Channel」

YouTube「るな氏のガチ充チャンネル」

Just ear春奈るなコラボレーションモデル『XJE-MH/LUNA』


   取材・文 成松 哲
撮影 川本史織

Just ear Just ear