道端アンジェリカ、乾癬であることを告白 「同じ病気で悩む人たちと頑張りたい」

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   モデルの道端アンジェリカさん(31)が、自身のインスタグラムですっぴんの写真を公開し、皮膚疾患である「乾癬(かんせん)」であることを公表した。

   「一切加工なしの洗顔もまだしてない寝起きのスッピン」だという顔にはうっすらとかさぶたの跡のような乾癬の跡が残っており、「ストレスのあまり全身に乾癬がでてしまったときの跡が残ってるものです」と告白。今回乾癬を公表した理由について「ネットで、スーパーフードを食べてるのに肌が汚いと書かれていたので」としている。

  • モデルでありながら乾癬を告白した道端アンジェリカさん(2013年7月撮影)
    モデルでありながら乾癬を告白した道端アンジェリカさん(2013年7月撮影)
  • モデルでありながら乾癬を告白した道端アンジェリカさん(2013年7月撮影)

原因不明だが遺伝と環境要因か

   「乾癬」は欧米で一般的な皮膚疾患のひとつで、田辺三菱製薬が運営する「乾癬ケア.net」には「(欧米で)皮膚病といえば乾癬を指すほど」とされているほどだ。日本でも皆無というわけではなく、日本乾癬学会によると約1000人に1人の割合で発症しているという。

   症状の違いによっていくつかの種類に分かれるが、皮膚が白く粉をふき盛り上がった紅斑が全身に出る「尋常性乾癬」が最も一般的で、日本皮膚科学会によると乾癬患者の約90%がこの症状だ。その他にも爪の変形や関節の痛みを伴う「関節症性乾癬」、発疹が全身におよぶ「乾癬性紅皮症」、喉が痛んだ後に雨滴状の小さな乾癬皮疹ができる「滴状乾癬」、重症の「汎発型性膿疱性乾癬」がある。

   原因はいまだにわかっていないが、皮膚科学会のウェブサイトでは「乾癬になりやすい遺伝的素因があることは解っています」としたうえで、遺伝的素因に様々な環境因子(不規則な生活や食事、ストレス、肥満、感染症、特殊な薬剤など)が加わると発症するという。道端さんも

「乾癬がひどくならないように日々気を付けていますが、ストレスなどで悪化するときもあります」

と書き込んでいた。「乾癬ケア.net」ではさらに踏み込んで「免疫系の異常によって炎症が生じ乾癬となっている」と説明。傷や摩擦など皮膚への刺激は乾癬を悪化させる最も大きな要因のひとつとし、患部をこすったり剥がそうとするのは控えるよう注意している。また、症状が出ていない部分でも引っかいたり傷をつけたりするとそこに新しく乾癬ができてしまうことがあるため、やわらかくて肌にやさしい天然素材の下着やゆったりしたデザインの衣服を選ぶよう呼びかけていた。

   道端さんは「乾癬は一生治らない病気」とし、発症しないようにコントロールしようとしているがなかなか消えず、突然違うところに発症することもあると悩みも告白。皮膚科学会も慢性疾患であり発疹が繰り返し現れるとしつつ、30~70%の患者で治療により発疹が完全に消失することもあると解説。長期にわたって発疹がでない、あるいは自然に消失する患者もまれではないという。

皮膚科学会「乾癬は社会的な病気」

   乾癬の症状は一定ではないため一律な治療法があるわけではなく、病気の程度に応じた治療法を選択することになる。通常は「ステロイド外用薬」や「ビタミンD3外用薬」からスタートし、さらに内服薬や紫外線療法を加えた3つ(外用療法、内服療法、光線療法)が基本的な治療法となる。さらに現在はこれらの治療法で十分な効果が得らえない場合、「抗体療法」という新しい治療も登場している。

   道端さんは「肌が汚いといわれてもしょうがないんでしょうが」としつつ、乾癬が悪化しないように日々努力しているのに悔しいと心情を吐露。それだけで終わらず、

「同じ皮膚の病気で悩む人たちに一緒に頑張って付き合っていこうと言いたくて」

と結んでいる。皮膚科学会も乾癬患者は、発疹を見られるという意味で周囲からの視線を意識して生活しており、乾癬は極めて社会的な病気であると指摘。患者の生活の質低下を防ぐためにも、乾癬がうつらないといった情報がオープンになり、共有されることが極めて重要であるとしていた。

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