海外旅行で「もらいたくない」感染症 はしか、デング熱、ジカ熱にどう対処

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   海外への旅行者が増える時期が近付いている。JTBが2016年に発表した調査では、ゴールデンウィーク期間の海外旅行者数は約55万人に上る。

   海外旅行者数に比例しているかは断定できないが、海外で感染して日本国内に病気が持ち込まれる例もここ数年増加している。2014年に流行したデング熱や2016年に感染者の出たジカ熱も、発端は海外旅行から帰国後の発症だった。

  • 準備に予防接種歴の確認もお忘れなく
    準備に予防接種歴の確認もお忘れなく
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感染症リスクは世界中にある

   2017年4月7日、関西国際空港の事務所に勤務している20代の女性が麻しん(はしか)を発症した。現在は回復しているものの、大阪府などは感染の可能性がある3月28日~30日に同空港を利用した人は自身の容体に注意するよう呼びかけている。関空は2016年にも空港に勤務する30人以上が麻しんを発症し、空港利用者への感染拡大が全国で確認されたことも記憶に新しい。

   どちらの例も感染源が特定されているわけではないが、「麻しん流行国(特にアジア諸国)からの渡航者が空港にいた」可能性が高いと指摘されている。実は日本国内では麻しんウイルスが完全に排除されており、感染するのは国外で、もしくは国外から持ち込まれたウイルスしかない。厚生労働省検疫所などは、渡航先に関係なく海外旅行前に麻しんの予防接種を受けるよう促している。

   もちろん、麻しん以外にもマラリアや鳥インフルエンザ、中東呼吸器症候群(MERS)、エボラ出血熱など海外で感染するリスクのある病気は多い。4月10日にはブラジルやコロンビア、ペルーなど南米各国で「黄熱」の流行が確認され死者も出ていることから、前述の厚労省検疫所から予防接種が強く推奨されている。

   すべての感染症の予防接種を受ける必要はないが、ワクチンによっては複数回接種するものや長期間必要なものもある。渡航先の感染症情報などを外務省「海外安全ホームページ」や検疫所、現地の日本大使館のウェブサイトを確認し、必要な予防措置のための情報収集をする必要はあるだろう。不安なら「渡航外来」などの旅行者を対象とした診療科を受診するのもいい。

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