世界的にSUVが人気だ。SUVのメリット、デメリットは何か。
SUVは「Sport Utility Vehicle(スポーツ・ユーティリティー・ビークル)」の略で、日本では「スポーツ用多目的車」と訳されている。この中にはスバルクロストレックのような乗用車ベースのSUVもあれば、トヨタランドクルーザーやスズキジムニーのように本格的なクロスカントリー4WDもある。
悪路を走破できる頑丈さ
スバルクロストレックはハッチバックセダンのインプレッサをベースに最低地上高を上げ、悪路走破性を高めている。サスペンションなど足回りも車高に合わせ、クロストレック専用のセッティングをしている。
しかし、ボディーなどのプラットフォーム(車台)は基本的にインプレッサと共通だ。車高を上げてSUVらしい雰囲気に仕上げたことで、ハッチバックセダンと本格SUVの両方の魅力を合わせ持つことから、クロスオーバーとも呼ばれる。トヨタヤリスクロスもクロスオーバーSUVだ。
これに対して、ランドクルーザーやジムニーは専用のフレームを持ち、骨格は乗用車よりもトラックに近い。世界の悪路を走破できるよう頑丈に設計されている。
クロスオーバーとクロカンの中間に位置する存在として、トヨタRAV4、日産エクストレイル、ホンダヴェゼル、マツダCX-5、スバルフォレスターなどがある。こちらが現在のSUVの主流だ。ボディーも足回りも専用設計で、クロカンほど悪路走破性は高くないが、積雪路などの走破性は一般的なハッチバックセダンやステーションワゴンよりも高い。