昼職パートも即挫折...夜職歴15年→結婚引退の元ベテラン嬢「水商売の後遺症」にあえぐ壮絶末路

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   水商売の後遺症としてよく挙げられるのが「金銭感覚」だが、長年従事した上でのデメリットはそれだけではない。どっぷり浸かるほど一般社会に馴染みづらい要素がほかにも残るからこそ、夜職は気軽に手を染めるべきではないと私は考えている。

   仮にたくさんのお金を手元に残せたとしても、私生活に支障をきたすキズが残るのは何とも悩ましい。なぜなら「現役」よりも卒業後の人生の方がずっとずっと長くて、生涯キャストを貫ける人の数は極めて少ないからだ。

  • 「水商売の後遺症」とは(写真はイメージ)
    「水商売の後遺症」とは(写真はイメージ)
  • 筆者のたかなし亜妖さん
    筆者のたかなし亜妖さん
「水商売の後遺症」とは(写真はイメージ)
  • 「水商売の後遺症」とは(写真はイメージ)
  • 筆者のたかなし亜妖さん

水商売で性格や価値観が変わるワケ

   夜職は華やかでないと客に選ばれないことから、少々浮世離れしたキャストが脚光を浴びやすい。その結果、独特のオーラが身につくだけではなく、内なる部分や考え方、そして所作などの細かい部分に「後遺症」が滲み出る。

   歓楽街は基本的に、一般常識が通用しない世界。あり得ないルールもまかり通り、昼の社会では許されないようなことも平然と行われているため、誰かを心の底から信用できる環境とは言い難いだろう。

   来客予定を飛ばれる(=バックレ)、根も葉もない嘘を流される、同期が連絡もなしに店へ来なくなるなどはもはや日常茶飯事だ。人間としての「負」の部分を見せられ続けると、次第に心が歪む。「やめた後も人間不信が治らない」といった内容で悩み続けると、生きづらさを抱えたまま毎日を過ごさねばならないのだ。

   好意を抱かない異性に毎晩口説かれて、すっかり人間嫌いになった元キャストも多い。水商売卒業後も恋愛をする気が起きず、他者を斜めから見るクセがつき、とてもルックスが良いのに恋人いない歴○年......のような人々が現れるのも、決して珍しくはないのである。

   恋愛や他者への見方だけではなく、自分に向けられる視線ばかりに気をとられ続ける例もある。俗に言う承認欲求が抑えきれないと、昼職での生活がつまらなく感じたり、常に誰かからの反応を欲し、SNS依存や店への出戻りパターンへとハマりがち。

   心の隙間を埋めるのが誰かからの褒め言葉ばかりだと、「私を見て」という気持ちが抑えきれない人間になってしまい、自己主張が激しくなる恐れが考えられるのだ。

   「夜職をして性格が変わった」と嘆くナイトワーカーは、溢れんばかりに存在する。どれほど意識を働かせても、毎日何かのタブーを見せつけられたまま過ごせば、人間性や価値観に悪い変化が起きるのは致し方がないのかもしれないが......。

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