演歌歌手の故・八代亜紀さんの代表曲を収めたCDの発売で、元同棲相手が撮った写真2枚を「お宝」として同封すると、レコード会社「ニューセンチュリーレコード」(鹿児島市)が公式サイトで告知して、批判が広がっている。
この会社の社長は、こんな行為の理由として、八代さんの事務所の社長が勝手なことをしていると、取材に対して主張した。これに対し、事務所社長が設立した公式サイト運営会社「八代ミュージック&ギャラリー」(東京都目黒区)は、対応を検討したうえで近日中に公式サイトで声明を出すことを取材に明らかにした。
「同棲相手が撮ったフルヌード写真2枚が掲載される」
八代亜紀さんは、惜しまれつつ、2023年12月に73歳で永眠した。生前は、多くの大ヒット曲を残し、現在でも、その歌声をしのんで追悼行事が行われている。
そんな中で、八代さんの約250曲の音源盤を保有しているとするニューセンチュリーレコードは、「お宝シリーズ 第一弾」として、八代さんの新譜CDを25年4月21日に発売すると公式サイトで告知した。
そこでは、「舟唄」「雨の慕情」など代表曲10曲入りのCD「忘れないでね」を3700円(税込)で発売するとしたうえで、次のように紹介した。
「お宝として 八代亜紀が24~25歳の時に同棲していたT社のNディレクターによってポラロイドカメラで撮影されたフルヌード写真2枚が掲載されています 八代亜紀の初めてのヌード写真です」
この告知は、ファンらの間で波紋を呼び、3月中旬から女性セブンなどの女性誌が「プライバシー侵害の可能性」などと次々に報じた。4月8日ごろにX上で八代さんのファンから嘆く声が上がると、まとめサイト「togetter」でも取り上げられ、発売元への疑問や批判が相次いだ。
翌9日には、「八代亜紀さんの尊厳を保護し、リベンジポルノを阻止する」として、署名サイト「Change.org」で署名活動も始まった。14日昼過ぎ現在で、3000人以上が署名している。CDは、3月1日から予約注文が始まっているが、波紋が広がったことを考慮したためか、アマゾンやタワーレコードのサイトでは、CDの発売情報が次々に削除された。
一方、ニューセンチュリーレコードは10日、インスタグラムで声明を出した。