サイン入り色紙をイベントで渡したところ高額転売されたとして、人気イラストレーターの岸田メルさんが、こうした行為にXで怒りを露わにしている。
「これ描いた人覚えてますよ」。岸田さんは2025年4月8日、メルカリに出品された色紙2点の画像をXアカウント(@mellco)で投稿し、描いて渡した相手の顔は記憶にあると告げた。
「出禁です 二度と顔見せないでくださいね」
色紙には、可憐な少女の横顔が描かれており、左には岸田さんのサインもあった。日付は、25年3月23日になっている。
「直筆カラーイラスト」と題して出品され、1点は約30万円の値が付いていた。もう1点は、約25万円ですでに落札されていた。
「色紙売るのは自由ですがさすがにぼったくりすぎですよ」
岸田さんは、こう嘆いて、「出禁です 二度と顔見せないでくださいね」と厳しく言い渡した。
この投稿は、大きな反響を集め、12万件以上の「いいね」が集まっている。
続く投稿で、岸田さんは、色紙はもらいやすくしているのでこんな出品は買う必要がないと説明した。それでも落札されたのは、出品者本人が別アカウントで1点を買って、売れているように見せかけたのではないかとも推測した。
転売行為について、岸田さんは、次のように嘆いた。
「怒りとかは無いけど、目の前に頼んでくれた人がいる分、喜んで欲しいな~と思って描いてはいるので、あいつ嘘やったんか、みたいな感じでしらけますね ほとんどの人は喜んでくれてると思うからいいんですけど、そういう場所に水を差しに来ないで欲しい」
岸田さんは、転売目的の人は場違いだと訴え、場合によっては、自分と一緒に写真を撮ることでこうした行為を抑止することなども考えていると明かした。
色紙の転売は、今回ばかりでなく、メルカリのほか、ヤフーオークションでも行われていた。
転売男性は人から頼まれて来場「興味は無さそうでした」
ヤフオクでは、同じように「直筆カラーイラスト」として、3月31日には、なんと約90万円で落札されていた。岸田さんの作品は、海外でも人気があることから、外国人のファンが買った可能性を指摘する向きもあった。
ヤフオクでは、4月9日夕は、約25万円でも出品されている。岸田さんの投稿画像にあった1点は、騒ぎになったためか、削除されている。
投稿した色紙2点について、岸田さんは同日、自らがプロデュースした東京・秋葉原のコンセプトカフェで3月23日にオープンイベントがあり、そこで描いて男性に渡したと、J-CASTニュースの取材に説明した。
イベントでは、オリジナルシャンパンを注文するとカラー色紙をリクエストでき、1点3万円としていた。この男性は、2点分となるシャンパン2本を注文した。色紙の画像では、黒く消した部分があったが、そこには「~さんへ」などと男性への宛名を書いたという。
この男性は、頼まれて来たといった内容を話したといい、「正直興味は無さそうでした」と明かした。「宛名があったので信じてはいたんですが、最近は宛名があっても出品されてしまうんですね」とぼやき、「お店を盛り上げたいのと、ファンに喜んでもらいたくてやってることなので、そのどちらにも関係が無い人には来ないで欲しいなあ、という感じです」と漏らしていた。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)