金融庁公式のNISAキャラクター「つみたてワニーサ」のXが、2025年3月24日を最後に更新されていない。これにXでは、いわゆる「トランプショック」の影響ではないか、年度末や年度初めのタイミングだから担当者の引継ぎに時間がかかっているのではないかなど、憶測が飛び交っている。
実際はどうなのだろうか――。金融庁に取材した。
「株価大暴落でポストがない」のか?
「つみたてワニーサ」は、NISA制度の周知のためのワニの姿をしたキャラクターだ。金融庁のサイトのプロフィールによると、「ある日突然人間界に現れた優しいワニ」「どっしりと安定感のある背中にはいつも何かを乗せて運んでいて、不思議なしっぽは右肩上がりに成長していく」という。
Xでは、イベントの告知や報告、NISA特設サイトの紹介などを投稿していた。これまでも数日から2週間程度更新が空くこともあったが、3月19日から24日までは毎日更新していた。
直近最後の投稿となる3月24日には、「ワニーサは、将来車がほしいんだよね~いつか車を買うために...毎月2万5千円コツコツ積みたてて、仮にその間ずっと3%の利回りだったら...ちょうど必要な時に買えるかも!?」として、NISA特設サイトに公開されている「つみたてシミュレーター」を紹介した。
更新が途切れた後、4月7日の日経平均株価は前週末比で2644円の下落と、歴代3番目に大きな下落幅となった。米・トランプ政権の関税政策による景気減速への懸念の影響とみられる。その後も、株価の乱高下が続いている。
そのためか、積み立て運用について投稿した直後に更新されなくなった状況にXでは、「株価大暴落でポストがない」「株価暴落でお口チャック?」など、「トランプショック」の影響ではないかとする声が相次いだ。一方で、「中の人が人事異動になったのでは」など、実務的な理由ではないかとする声も寄せられた。
ワニーサは「生存」しているのか?実際の理由を聞くと...
実際はどうなのだろうか。金融庁は9日、J-CASTニュースの取材に、「年度末、年度初めということもあり、手が回っていないというのが正直なところ」と、ここ数日のワニーサの「沈黙」の理由を明かした。
株価の乱高下やトランプショックとの関係は「まったくない」という。
「皆さんご心配されていると認識しておりますので、生きているという報告もさせていただければ」と、ワニーサの「生存」を伝えた。今後も随時投稿していくという。
注目されていることについては「ありがたい」とし、「引き続き、ワニーサについて応援をよろしくお願い申し上げます」と呼びかけた。
みんなは欲しいものあるかな??
— 【公式】つみたてワニーサ (@Wa_nisa_FSA) March 24, 2025
ワニーサは、将来車がほしいんだよね~????????
いつか車を買うために…
毎月2万5千円コツコツ積みたてて、仮にその間ずっと3%の利回りだったら…ちょうど必要な時に買えるかも!?https://t.co/BpoESQY9zb pic.twitter.com/p6gYH2MINT