「早めに名乗り出て」愛知の保護猫カフェ、店舗前の捨て猫に怒り 警察とも連携、「飼い主特定で抑止力に」

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   店舗前に捨て猫をされたとして、愛知県豊川市内の保護猫カフェ「tormenta(トルメンタ)」が段ボール箱に入れられたネコの写真をXで投稿し、飼い主に名乗り出るように訴えている。

   すでに警察に相談して、手紙などの証拠品も提出したという。その状況について、カフェのオーナーに話を聞いた。

  • 店の前に段ボール箱3つが(写真は、tormenta提供)
    店の前に段ボール箱3つが(写真は、tormenta提供)
  • 洗濯ネットに入れられたネコ(写真は、tormenta提供)
    洗濯ネットに入れられたネコ(写真は、tormenta提供)
  • 店の前に段ボール箱3つが(写真は、tormenta提供)
  • 洗濯ネットに入れられたネコ(写真は、tormenta提供)

尿路結石の持病、事情があって飼えなくなった?

   店のドア前に、段ボール箱が3つ置かれている。うち1つには、「おねがいします」と箱のフタに手書きされていた。

   別の写真では、ネコ1匹が洗濯ネットに入れられてカゴの上にいたとして、ネットの中から悲しそうに見上げるネコも写っていた。

   これらの写真は、保護猫カフェのXアカウント(@neko_tormenta)で2025年4月5日に投稿された。

   カフェのいくつかの投稿によると、この日の午前9時ごろ、店の前に段ボール箱が置かれているのを見つけた。封筒が添えられ、中には、手紙と現金が入っていた。他の2つの段ボール箱には、エサや布、ネコ用品が入れられていたという。「解熱剤」として、薬の袋の一部も入っていた。

   ネコは、10歳以上の三毛猫で、尿路結石の持病があった。飼い主は、24年8月から買い始めたが、何か事情があって飼えなくなったらしかった。

「犯人さん、24時間猶予をあげます。捨て猫は犯罪です」

   カフェでは、最初の投稿でこう明記して、法的措置に出る前に早めに名乗り出るように求めている。

   この投稿は、大きな反響を集め、17万件以上の「いいね」が寄せられた。

   動物病院でも使われる薬袋などの写真から、飼い主につながる情報が寄せられたといい、カフェでは、4月6日になって、飼い主がほぼ特定できそうだと投稿した。

   今回の捨て猫保護で、消毒費や人件費などのほか、防犯カメラ増設にも出費があったといい、数万~数十万円の損害が出たという。飼い主とは、話し合いをして、法にのっとった償いを求めるとしている。

「年老いたネコでも、数十万円から百万円はかかる」

   保護猫カフェのオーナーは4月7日、J-CASTニュースの取材に対し、まだ飼い主は名乗り出ていないとしたうえで、今後について、次のように話した。

「警察が連携して下さっており、その連絡を待っている状態です。お店で保護すると捨て猫が増えてしまうため、飼い主を特定することでその抑止力になればと思っています」

   封筒に入っていた現金は、3万円だったという。

「お店では受け取らず、警察に渡しています。ネコは、病気でなくても、生まれてから100~200万円はかかると言われています。病気による医療費が一番高くなります。薬代や専用のエサなどがかかるためです。今回、もし引き取ったとしたら、年老いたネコでも、数十万円から百万円はかかると思います」

   同封されていた手紙は、分かりにくい文章だったという。

「持病があって、そのための世話が必要だと書かれていました。事情は書いてありませんでしたが、飼えなくなって泣く泣く手放した、とつづられていました。情状酌量するような事情がある場合もありますので、動物愛護法違反で警察に被害届を出すかについては、まだ検討しています」

   Tormentaは、19年12月にオープンし、野良猫や捨て猫の譲渡型カフェを営業し、来店による売り上げでネコを里親につなげる活動をしている。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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