「自動運転バス」営業走行スタート ドライバー不足解消への期待と乗り越えるべきハードル

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最大時速は40キロ、交差点は11か所ある

   レベル4の自動運転を行う車両は、いすゞの中型路線バス「エルガミオ」をベースに、LIDAR、ミリ波レーダー、ジャイロセンサー、GPS受信装置などの専用部品を搭載している。走行速度は最大で時速40キロという。

   茨城交通は「レベル4で走行実績を積み重ね、技術開発をさらに進めることで、今後はバスの車内に茨城交通の関係者が乗車しない、国内初の無人路線バスを2026年度中に営業運行させたい」と話している。

   今回の自動運転バスの営業運転について、経産省は「地域に根付いた新たなモビリティサービスのモデルとなることが期待される」と語っている。まさに人手不足に悩むバス会社の救世主となることを期待しているようだ。

   しかし、今回のレベル4の自動運転は、ひたちBRTの専用道区間約6.1キロに限られている。一般道との交差地点が11か所あるとはいえ、ガードレールで仕切られた区間は、歩行者や自転車などの進入は考えにくく、もともと安全性が高い。混雑した一般道で路線バスのレベル4運転を実現するには、今回のような限定的な営業運転から始め、多くの実績を積むことで安全性を高める必要があるだろう。

(ジャーナリスト 岩城諒)

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