2025年4月の新年度となり、モデルチェンジを迎える日本メーカーの新車が注目される。SUVを中心に新車が登場しそうだが、最大の注目株は日産自動車の3代目「リーフ」だろう。3代目リーフの商品力と販売動向は、今後の日本の電気自動車(EV)と日産の命運を大きく左右しそうだ。
テスラやBYDにどこまで追いつけるか
日産は2010年、世界初の本格的な量産EVとして初代リーフを発売。現行の2代目は17年の発売で、すでに8年が経過している。日産は当初、トヨタ自動車のハイブリッドカー「プリウス」に対抗し、黎明期のEV市場をリーフで開拓し、世界制覇を目指した。ところが、後発の米テスラや中国BYDに押され、EVのパイオニアとは名ばかり。今日では業績が低迷し、ホンダとの経営統合協議が打ち切りとなったのは周知の通りだ。それだけに日産が社運をかけて巻き返しを図る3代目リーフは、注目度が高い。
日産は3月26日、2025年度から2026年度に導入する新型車や技術革新の計画を発表した。その中で3代目リーフを先行発表し、日本と米国、カナダで2025年度に発売すると明らかにした。
新型の3代目リーフは、これまでのハッチバックセダンから一転し、流行りのクロスオーバーとなる。クロスオーバーとは、従来のハッチバックとSUVの長所を取り入れたスタイルで、3代目リーフは従来よりも未来的な印象だ。
日産は「優れたパッケージング、走行性能の向上を実現し、現行車比で大幅な航続距離の改善を見込んでいる」とコメントしている。詳細は2025年半ばに発表するというが、今から楽しみだ。
日産はEVに関しては日本メーカーでもっとも経験と実績がある。テスラやBYDに対抗して新技術を満載するに違いない。日産が3代目リーフでどこまで追いつけるのか。日本のEVに対する国際評価にもつながるだろう。
ホンダは「プレリュード」復活へ
このほか新年度に合わせ、SUBARU(スバル)が新型フォレスターを4月3日に先行発表。新たな安全対策機能を盛り込み、ライバルのトヨタ「RAV4」などに対抗する。
そのトヨタRAV4も2025年度にモデルチェンジが予想される。現行モデルは2019年の発売で、6年が経過するため、新型車が登場する見込みだ。
同じくクロスオーバーのSUVとしては、マツダが「CX-5」をモデルチェンジする。今年はフォレスター、RAV4、CX-5など、人気のSUVが相次ぎ新型となり、ユーザーの選択肢が広がるのは間違いない。
ホンダは往年の名車「プレリュード」を年内にも復活させる。ホンダは2023年10月の「ジャパンモビリティショー」(旧東京モーターショー)に新型プレリュードのコンセプトカーを出品し、話題を呼んだ。新型は直列4気筒2.0リッターエンジンを搭載したハイブリッドカーとなるようだ。
このほか、2025年度は、ダイハツが「ムーヴ」をフルモデルチェンジ。ホンダは軽の乗用車タイプのEV「N-ONE e:」を発売する予定だ。N-ONE e:は日産「サクラ」に対抗する軽乗用EVで、町乗りでは利便性が高い。軽EVがどこまで受け入れられるか、市場の反応が注目される。
(ジャーナリスト 岩城諒 )