「極限の薄さ」に挑戦か?
クオ氏の指摘でまず注目すべきは、厚さである。
折りたたみスマホは、それが登場した当時は大絶賛を浴びていた。夢にまで見た「急角度で折り曲げられるディスプレイ」が、ついに実現した! 次世代のスマホは、折りたたみ式が主流になるだろう、と。
しかし、現実には折りたたみスマホはそこまで期待通りに普及していない。なぜか?
まず1つ目として考えられるのは、耐久性に対する不安が未だ根強く残っている点だ。
折りたたみ動作を繰り返したら、いつか壊れてしまうのでは? それなら、最初から折りたたむことのできない従来型のスマホを使い続けるのがベターである。
もう1つは、折りたたみスマホ自体の厚さも考慮しなければならない。
「折りたたむ」ということは、厚さが倍になるということである。紙は42回折りたたむと月まで届くと言われているが、それに似た現象がズボンのポケットの中で起きてしまうのだ。
それを解消するには、容赦ない薄さへの追求が必要だ。
上記の「折りたたんだ際の厚さは9~9.5ミリ、広げた際の厚さは4.5~4.8ミリ」になるとしたら、iPhone 16の厚さは7.8ミリということから考え、驚異的な薄さを目論んでいるといえるだろう。