元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏が、2025年4月1日放送の情報番組「ミヤネ屋」(日本テレビ系)に出演し、フジテレビと中居正広氏をめぐる問題について、なぜ被害女性は「直属の上司に相談しなかったのか」などと疑問を呈した。
丸岡いずみさん、アナウンサー仲間には「言えない」
フジテレビの親会社・フジ・メディア・ホールディングス(HD)は3月31日、この問題に関する第三者委員会の調査報告書を公開した。同日、第三者委とフジテレビによる会見が開かれた。調査報告書では、トラブルが「『業務の延長線上』における性暴力」だったと認定している。
報告書によると、被害があった当日、中居氏はほかのメンバーにも声をかけているとして女性を食事に誘った。しかし実際には誰にも声をかけておらず、女性にはその後メンバーが集まらない旨連絡し、2人でもよいか問いかけた。女性は、断ると「仕事に影響が出るのではないか」と懸念し、行くことにしたという。
橋下氏は番組で、中居氏やフジテレビが悪いことは前提だとしたうえで、中居氏との会合が業務の延長線上であったならば、「女性は、中居さん誘われて、2人でもいいか、部屋でもいいかと言われたときに、女性は嫌な気持ちがあったとなっているんですが、なぜ(アナウンス室の)直属の上司に相談しなかったのか」と疑問を呈した。
これに対し、中央大学法科大学院教授の野村修也弁護士は、実際には女性の直属の上司はアナウンス室の社員だが、「一番の実権を握っているのは制作」だと指摘。女性は被害に遭って初めて直属の上司に話していることから「日常的にそこ(アナウンス室)が上司として機能していなかった。コンプライアンス室も機能していなかった」「救ってもらえる関係という構造になっていなかった」とも指摘した。
元日本テレビキャスターの丸岡いずみさんは、地方局にいた際のことを振り返り、「同じアナウンサーの仲間に言えるかといったら言えないですよ、やっぱり」「一般企業の上司と、アナウンサーの上下関係とは正直申し上げて違うと思います」と、橋下氏の見解を疑問視した。
性暴力の程度について「もうちょっと表現すべきだった」
また、番組内で橋下氏は、第三者委が調査報告書で「性暴力」と認めたことに関しても言及していた。
報告書では、中居氏による「性暴力」を認定しているが、その核となる部分については、中居氏が守秘義務の解除に応じなかったことから、ヒアリングを行えなかったとしている。また、性暴力の定義については、世界保健機関(WHO)が公表している「World Report on Violence and Health」(2002)に基づいており、「強制力を用いたあらゆる性的な行為、性的な行為を求める試み、望まない性的な発言や誘い、その他個人の性に向けられた行為」としている。
橋下氏は、性暴力にも段階があるとして、報告書に「きちっとどういうレベルなのかってことは、もうちょっと表現すべきだったと思います」と意見を述べた。単に「性暴力」と記載することは、被害女性のみならず「中居さんに対しての人権侵害にもなり得る」と見解を示していた。
Xでは、番組での橋下氏の発言に、「被害女性への二次加害なんじゃないかと思うが」「『行く前に相談すべきだった』って連呼できるの本当に無神経」「橋下徹氏のフジ、中居氏の擁護っぷりは何なんですかね」といった疑問の声が寄せられている。