クレジットカードで決済した直後、事業者保管用の明細にペンでサインを書く。この行動は、2025年4月からは「過去の光景」になってしまう。
日本では3月31日を最後に「クレカのサイン認証」が廃止される。今後の認証方式は4桁のPIN入力とタッチ決済のみになる。大きな転換になりそうだ。
が、経済産業省や日本クレジット協会がこのような決定に踏み切る前から、我々はサイン認証を使わなくなっている。それはいつからだろうか? そのあたりについても振り返ってみよう。
サインよりPIN入力のほうが手っ取り早い!
サイン認証はかつて、その動作自体が一種のトレンドだった。
現金ではなくクレカで支払いをする――つまり、クレカを持っているというのは、それ相応の収入と貯金がある証拠だった。
しかし、現代では金持ちではなくてもクレカを所持している。成人年齢が引き下げられたこともあり、いまや18歳でもクレカを持つようになった。
そうなると、「明細にサインを書く」という行為自体が「煩わしいもの」と見なされる風潮になっていく。
確かにペンで自分の名前を書くよりも、決済端末のテンキーで暗証番号を入力したほうがラク、そして何より見た目にもスマート。そのため、ここ数年でサイン認証はPIN認証に後継の座を譲っている。