「儲かってる会社じゃないと原資がない」
なお、Aさんによれば、年収アップする可能性のある転職には、あらかじめいくつかの前提条件があるという。
「よく『4つの視点』といわれる会社選びのポイントがあって、ようするに高い年収を支払う力のある会社を選ぶ必要があるわけです。それをどうやって探すかですが、1つ目は当たり前ですが『儲かっている会社』です。儲かっていない会社に転職してしまったら、いくら頑張っても給与は上がりませんよ、原資がないんだから」
もちろん「儲かっている会社」への入社はハードルが高い傾向にある。しかしAさんによると「ビジネスモデル次第で楽に儲けている会社も世の中にはある」ので、「そういうところにうまくはまると、楽に年収アップを図ることができます」ということだ。
2つ目は「成長市場の会社」に転職することだ。
「むしろ『衰退市場』の会社には絶対に入らないこと、と言った方がいいのかもしれません。同じ仕事をしているのに年々収入が下がっていく、なんてことが起こるわけですから。挽回しようとしても『事業に投資するカネなんてない』となれば、もう悪循環です。いち早く脱出すべきということになります」
3つ目は「評価制度や給与制度がきちんとしている会社」に転職すること。
「上司の気分任せの会社はやめた方がいいだけでなく、そもそも『仕事を頑張ったら給与が上がる』とか『会社が儲かったら社員に還元する』とか、そういう会社であることも含まれますね。いくら儲けても社員に支払うつもりのない社長の会社なら、給与は上がらないです。
制度以外の狙い目としては、人柄のいい経営者のスタートアップに創業初期メンバーとして入ること。相場以上の給与がもらえることもあります。経営者の中には『頑張ってくれた人に大いに報いて、みんなで幸せになりたい』という奇特な人もいるのです(笑)」