「時間がないから早くしろ!」空港でのカスハラ深刻 タリーズ店舗が看板で注意喚起、本部も「方向性間違っていない」

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   コーヒーチェーン大手「タリーズコーヒー」の青森空港店(青森市)が、出発便に間に合わないと怒鳴る客がいたとして、店に注意喚起のポップを掲示していたことが分かった。

   飲食店では、カスタマーハラスメントが全国的に深刻化しているが、空港の状況は酷いのだろうか。運営会社の広報室に取材して話を聞いた。

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「同じ事案が発生すれば、警察に通報の上断固たる措置」

「時間がないんだから早くしろ!」
「なんでケーキがないんだ!!」
「お釣りは、1000円札でよこせや!」

   店で掲示されたポップには、客が怒鳴るケースがいくつか挙げられていた。

   そこでは、「お客様各位」として、2月23日の月曜日に客が店のフェロー(従業員)に対し、大声で怒鳴りつけるケースが2件あったとして、「次また同じ事案が発生した場合には、警察に通報の上断固たる措置を取らせていただきます」と警告した。

   店のフェローには、学生もいて一生懸命頑張っており、商品も、その日によって在庫がないときもあるとし、「出発まで時間に限りがあるのは承知の上です」としたうえで、「フェローに対して怒鳴りつける行為はおやめください」と赤字で強調していた。

   このポップの写真は、2025年3月23日にXで投稿され、広く拡散されている。

   投稿者は、急いでいるとしても酷い客の行為だと訴えており、リプライでは、「時間が無いなら買わなきゃいい」「早く行くのは当たり前だ」などと共感の声が続々寄せられている。

   青森空港店を運営するタリーズコーヒージャパン(東京都新宿区)は25日、J-CASTニュースの取材に対し、ポップを掲示していたのは事実だとして、広報室の担当者がこう説明した。

「店が従業員を守ろうと独自に作成して掲出」

「空港で時間がない中で商品を買い、余裕がなくイライラして声を荒げるお客様がおられるため、店が従業員を守ろうと独自に作成して掲出した、と聞いています。お客様をあおるような直接的過ぎる内容の部分はありますが、カスタマーハラスメントに行政が対策を考えたりする中で注意喚起する方向性は間違っていないと考えています」

   青森空港店では、怒鳴る客が2人出た翌日の2月24日から店にポップを掲示していたが、3月25日朝に掲示を外したという。

「会社として正式に出してない掲示がXで拡散され、影響が出ているので外したとのことです。今後は、もう掲示することはないと言っています。ポップを出したことで、客に怒鳴られるようなことは気持ち少なくなったものの、ゼロになったわけではないとのことでした。タリーズの各店舗では、こうした行為はけっこうな頻度であります。他のお客様や従業員への危害が大きくなるようでしたら、警備員を呼んだり、場合によっては、警察に通報したりすることも必要だと考えています」

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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