若者の半数「SNSで気軽に本音が言える」、でも6~7割「発信内容を気にするのが面倒」なギャップ...調査担当者に聞いた

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「SNSでの気軽な本音」にはポジティブ、ネガティブの両面がある

   この結果をどう見たらよいのか。J‐CASTニュースBiz編集部は、調査を担当したモバイル社会研究所の小島誠也さんに話を聞いた。

――SNSが引き起こすデメリットして、ネットいじめ、誹謗中傷、フェイク情報、若者が他者と自分を比較して自己肯定感の低下を招くなどがあげられます。

一方、メリットとしては、若者たちが情報収集をして自由に自己表現やコミュニケーションをしたり、社会運動を行ったり、いじめに関しても学校・家族以外に相談先を見つけられたりするなどがあげられます。

専門家として、「SNSでは気軽に本音を言える」割合が15~24歳で約半数という結果を、メリット&デメリットの面からみてどう評価しますか。SNSのいい面を生かしているとポジティブに評価しますか、それとも悪い面を考えると懸念されるとネガティブに評価しますか。

小島誠也さん 今回の結果については、ポジティブな側面とネガティブな側面の両面を考慮する必要があります。

ポジティブな側面として、SNSは若者にとって自分の意見や感情を表現するための空間を提供しているといえます。これにより、コミュニケーションが活性化し、個々のアイデンティティの形成や自己表現が促進されることは重要なメリットです。

一方で、SNS上での気軽な発言は、誤解を招いたり、ネガティブなフィードバックを受けたりするリスクもあります。また、SNS特有の匿名性から、本音での発言が過激になる懸念もあります。そのため、ポジティブ・ネガティブを一概に判断することはできないかと考えます。

――若い世代に比べ、年配者になるほど「本音」を言える割合が減るのはネガティブな面を考えているからでしょうか。

小島誠也さん 年配者になるほど「本音」を言える割合が減る理由の一つには、若者世代よりSNSを使い慣れていないことが挙げられます。若者は、SNSを自然に使いこなすスキルを持っており、SNSを通じて自己表現を行うことに対して心理的な抵抗が少なく、気軽に本音を言える傾向があります。

一方、年配者はSNSの使い方や文化に対する理解が若者よりも低い傾向があり、「本音」を言うことに対する心理的障壁が高い傾向があると考えられます。
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