「バンテリンドーム」の夢再び...「地元がある」強み生かして全国と名古屋つなぐアイドルに【SKE48インタビュー】

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   2025年3月12日に新曲「Tick tack zack」を発売したSKE48は、14年に単独コンサートを開いた「バンテリンドーム ナゴヤ」(名古屋市東区)のステージに再び立つのが目標だ。2作連続でセンターポジションを務める熊崎晴香さん(27)は、新曲を通じて露出を増やしたり、少しずつ大きな規模の会場でコンサートを重ねたりすることで、目標に近づきたいと考えている。

   インタビューの後半では、熊崎さん、井上瑠夏さん(23)、初選抜の伊藤実希さん(22)に、活動拠点の名古屋への思いや、今後の目標を聞いた。(聞き手・構成:J-CASTニュース編集委員 兼 副編集長 工藤博司)

  • 振り付けに合わせてポーズを取るSKE48のメンバー。左から井上瑠夏さん、熊崎晴香さん、初選抜の伊藤実希さん
    振り付けに合わせてポーズを取るSKE48のメンバー。左から井上瑠夏さん、熊崎晴香さん、初選抜の伊藤実希さん
  • 振り付けに合わせてポーズを取るSKE48のメンバー。左から井上瑠夏さん、熊崎晴香さん、初選抜の伊藤実希さん

多くのアイドルグループがある中で「帰る場所がある」

―― 前作もそうですが、特に最近の数作品は売れ行きも好調です。作品の良さはもちろん、ファンの皆さんの情熱や経済力など、さまざまな要因があろうかと思います。「前作では実現できなかったが、今作では実現したいこと」のようなことはありますか。例えばメディア露出の状況など、どう受け止めていますか。

熊崎: やはりみんなで話すのは、全国(放送)のテレビに出られることが嬉しい、ということです。SKE48には愛知県出身のメンバーが多いですが、熊本出身だったり、いろいろな県の出身メンバーがいるので、全国いろいろなところでSKE48を知ってもらえるのが一番嬉しいと思っています。
井上: 全国放送の歌番組に出させていただいたときに、(出身地の)熊本の地元だったり、近所のおばちゃんや、いろいろ方からお母さんに連絡がありました。こんなにもSKE48の歌が広く聞かれている、ということが実感できて、すごく嬉しかったです。今作は、やはりSKE48がたくさん全国(放送)に登場することが夢です。

「うたコン」出演は「すごく嬉しかった」

2作連続でセンターポジションを務める熊崎晴香さん
2作連続でセンターポジションを務める熊崎晴香さん

―― 先ほど写真撮影でNHKの話をしていて思い出したのですが(編注:インタビューが行われたスタジオからNHKが見えていた)、22年10月には「うたコン」(NHK総合)に出演していました。当時は須田亜香里さん(33=22年卒業)が卒業を控えていました。うたコンに出られた、というのは、やはりグループにとって大きな出来事だったのですか。

熊崎: すごく嬉しかったですし、私達が歌わせていただくだけではなくて、郷ひろみさんとコラボさせていただいたり、すごくいい経験をさせていただきました。(14年に単独コンサートを行った)バンテリンドーム ナゴヤに絶対に立ちたい、という夢があるのですが、それに近づくためには、知らない方にも存在や魅力を知ってもらうことが一番の方法だと思うので、まずはたくさん露出をしたいです。

―― 1月14日の番組冒頭、熊崎さんは

「これから、ますます名古屋で愛され、名古屋に貢献できるアイドルグループに成長できるよう、精一杯頑張っていきたいと思います。そして、東海地方を代表できるグループとして全国区で活躍できるように全力で頑張ります!」

とあいさつしていました。これほど「名古屋」を強調するのは珍しいように感じています。このメッセージに込めた思いを聞かせてください。グループとしても地元密着を強調していく、ということでしょうか。

熊崎: 本当にたくさんのアイドルグループがデビューする中で、「地元がある」というのが、AKB48グループの強みだと思っています。「帰る場所がある」みたいな......。私たちはこの名古屋で育てられ、たくさんの方に愛されて、いろいろな場所に行けているという感謝の気持ちを持っているので、名古屋の良さを広めていけるように頑張っていきたいです。逆にSKE48を知って、名古屋という場所の良さを知ってもらえるきっかけにもなると思うので、全国と名古屋をつなげられるようなアイドルになれたらいいと思い、こうやって発信させていただきました。名古屋、愛知県の自慢のアイドルが話題になったときに、一番に出るのがSKE48でありたいと強く願っています。

「本当にいろいろなメンバーがいるので、1人1人にすごく個性」

井上瑠夏さん
井上瑠夏さん

―― 13年4月以来、約12年ぶりとなるチーム再編が25年1月に発表され、4月から新チームが発足します。今回のCDには新チームによる楽曲も収録されています。新チームの雰囲気はいかがですか。特に新Team KIIのリーダーに抜擢された伊藤さん、いかがですか。

伊藤: SやEから来たメンバーも、KIIに残っているメンバーもいて、本当にいろいろなメンバーがいるので、1人1人にすごく個性も感じます。今はまだ前のKIIとすごく違う感じもしますが、先日集まった時は、いつの間にかみんなで円になって振りを確認していたり、団結を感じましたね。

―― 「私が引っ張らなきゃ」、といった感じはありますか。

伊藤: 私はチーム内でもSKE48全体で見ても後輩の方なので、「みんなをまとめていきたい」「引っ張っていきたい」という気持ちももちろんありますが、なかなかまだ「後輩感」も自分の中で取れなくて......。ですが、リーダーに選んでいただいたからには、しっかり責任をもってやりきりたいです。チームのことを第一に考えて、これからもみんなが好きなKIIでありたいし、(現リーダーの)太田彩夏さん(24)、(前副リーダーの)青木詩織さん(28=24年卒業)、(現副リーダーの)荒井優希さん(26=25年3月卒業予定)といった先輩が前に立って引っ張ってくださったKIIが大好きなので、引き継いでいきたいです。

―― 作品の発売は年度末(3月12日)です。新年度に向けた目標などあればお聞かせください。

井上: グループとしては、ひとつでも多くの歌番組に出演したいです。23、24年と2年連続で全国にライブツアーに行かせていただいたので、25年も他県にSKE48から会いに行って、ファンの方と楽しい時間を過ごしたいです。個人としては、SKE48の熊本公演が(熊本地震とコロナ禍で)2回中止になっているので、3度目の正直で実現したいです。1人で輝いているアイドルは本当にすごいと思っているので、ソロライブもやりたいです。
伊藤: 私は大学には行っていないのですが、大学4年生の年齢です。周りの地元の子たちが4月から就職というタイミングで、私も新チームとしての活動が始まるので、縁のようなものを感じています。お互い切磋琢磨して頑張れると、奮い立たせてもらっています。私はすごく人見知りで、あまり先輩にガツガツ話しに行ったり、後輩に話しに行くタイプではないのですが、リーダーという役割もあるので、交友関係を広げたいです。スポーツ関係の仕事も、もっと広げていきたいです。「SASUKE」についてはちょっと悔いが残る部分もあるので(新エリア「スクリュードライバー」で脱落)、リベンジも目標です。

ドーム目指して「徐々にコンサート会場の規模を大きくしていけたら」

初選抜の伊藤実希さん
初選抜の伊藤実希さん

―― 熊崎さんは、グループ外の仕事、いわゆる「外仕事」も増えてきました。

熊崎: 今やらせていただいている競馬や中日ドラゴンズ関連の仕事は本当に大事にしつつ、もっといろいろなところで活躍できたらと思っています。24年10月から、情報番組「ドデスカ!」(メ~テレ)に月1回出させていただけるようになって、「すごく朝が似合うね」と言っていただけたので、「お茶の間のアイドル」になれたら嬉しいです。競馬や野球は純粋に好きなので、プライベートでもいろいろ競馬場や球場を回ったりしています。SNSで発信しながら、同じ趣味を持っている多くの皆さんと仲良くなって認めてもらえるように頑張りたいです。そこからSKE48に興味を持ってもらって、「入口」のような存在になれればと考えています。SKE48全体としては、バンテリンドームを目指したい、という話をずっとしています。それに向けて全国のテレビに出たり、徐々にコンサート会場の規模を大きくしていけたらと思っています。

―― バンテリンドーム ナゴヤを目指すことは、24年10月の16周年記念コンサートのあいさつで、松本慈子(ちかこ)さん(25)が言及しました。事前に話し合った上で、グループを代表しての発言だったのでしょうか。それとも突然ですか。

熊崎: みんなの前であのように言えるのは(松本)慈子の良さというか、素直なところが出たからだと思います。メンバーも「バンテリンに立ちたい」というのはみんな思っていたので、みんな思いは一緒なんだなというのがだんだん伝わってきて、最終的に慈子があのように言ってくれたことで、より声に出しやすくなりました。地元・名古屋の大きなドームでコンサートができるというのは、本当に幸せだと思うので、またそういう素晴らしいアイドルになれるように頑張りたいという、気合いを入れる一言でもあったと思います。それに向けて頑張っていきたいです。

井上瑠夏さん プロフィール
いのうえ・るか 2001年生まれ、熊本県出身。16年に8期生としてSKE48に加入。25枚目のシングル「FRUSTRATION」(19年)で初選抜。それ以降の全シングル表題曲に参加している。24年11月に写真集「僕から先に言わせてくれ」(扶桑社)発売。愛称は「るーちゃん」。

伊藤実希さん プロフィール
いとう・みき 2002年生まれ、愛知県出身。19年に10期生としてSKE48に加入。今作「Tick tack zack」で初選抜。25年4月のチーム再編成で、Team KIIのリーダーに就任予定。24年に東京マラソンで初のフルマラソンに挑戦し、完走。テレビ番組「SASUKE」(TBS)の「アイドル予選会」で優勝し、本選に出場した。

熊崎晴香さん プロフィール
くまざき・はるか 1997年生まれ、愛知県出身。12年に6期生としてSKE48に加入。15枚目のシングル「不器用太陽」(14年)で初選抜。19枚目の「チキンLINE」(16年)以降の全シングル表題曲に参加している。趣味のひとつが競馬で、19年からコラム「ハルカ伸るか!反るか!」(東京スポーツ)を連載している。23年8月に写真集「表情ガール」(扶桑社)を発売。

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