低反発バットで高校野球のホームラン激減 プロスカウトが「高校通算本塁打」よりも重視する点は

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   ドラフト指名される高校生スラッガーで紹介されるのが、高校通算本塁打だった。

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低反発バットは芯で捉えないと打球が飛ばない

   過去のランキングを見ると、歴代最多の140本を放った花巻東・佐々木麟太郎(現米国スタンフォード大)、2位は早稲田実・清宮幸太郎(現日本ハム)で111本、3位は神港学園・山本大貴(元JR西日本)の107本で続く。これは練習試合で打ったものも含まれる。

   ところが、この高校通算本塁打に大きな変化が。今春のセンバツで各選手の高校通算本塁打を見ると、智弁和歌山・福元聖矢の17本がトップ。これから量産していく可能性が高いが、歴代のスラッガーに比べると少ない。昨年の春から低反発バットが導入されたことで、打球の飛距離が落ちたことも影響しているだろう。

   セ・リーグ球団のスカウトに聞くと、「高校通算本塁打は参考にしていませんね」と即答する。

「球場の広さ、練習試合の対戦相手によって本塁打数は変わってきます。狭い球場で格下の高校相手に本塁打を量産しても評価が上がるわけではない。あと、以前の金属バットは芯を外れても上半身の力だけでサク越えできた。今の低反発バットは芯で捉えないと打球が飛ばないのでプロの木製バットに近い。評価基準として参考になりますね。下半身をしっかり使って打っているかはチェックしています」

今大会、注目のスラッガーは

   今大会では智弁和歌山・福元のほか、健大高崎の右のスラッガー・秋山潤琉、新基準バット導入後、甲子園で右打者初の本塁打を放った青森山田の佐藤洸史郎、巨人・古城茂幸1軍内野守備走塁コーチを父に持つ2年生の花巻東・古城大翔などが長距離砲としてプロのスカウトの評価が高い。

   新たなスターが誕生するかを含め、センバツから目が離せない。(中町顕吾)

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