お笑いコンビ・ラランドのサーヤさんがボーカルを務めるバンド「礼賛」のライブ会場で痴漢に遭ったと訴えるX投稿が拡散し、運営会社に対する批判が相次いでいる。
コンサート運営会社のキョードー大阪は2025年3月19日、「痴漢行為と疑われる事象は認められない」と公式サイトで否定。
被害を訴えたユーザーもこれに反論し、同日、サーヤさんらバンドメンバーが改めて声明を発表した。
「礼賛のファンであることや個人の発信であることを考慮し、静観」
礼賛のライブは、3月16日に大阪・なんばHatchで行われた。翌17日、このライブ会場で痴漢の被害に遭ったと訴える投稿がXで拡散された。投稿では、一連の経緯を説明する中、「礼賛」側ではない会場のスタッフから「警察を呼んでも意味が無い」などの発言を受けたとし、不適切な対応を非難していた。
運営側の対応をめぐる批判が過熱する中、ライブを運営したキョードー大阪が19日、事実確認を行ったとした上で謝罪した。
だが、「被害を申告された方によるXへの投稿内容に事実との相違があることを、投稿時より確認しておりました。しかし、礼賛のファンであることや個人の発信であることを考慮し、静観しておりました」と説明し、元投稿を引用し、補足を行うかたちで反論した。
被害を訴えていたユーザーは同日、トラブルが起こった当時の録音記録を確認したとした上で「相違があります」とXで異議を唱えた。
「全く女性を守れなかった」
こうした中、サーヤさんは19日夜、自身のXアカウントを通じて声明を発表した。
「現在も運営と話し合いを続けています」と明かし、事案を謝罪。被害を訴えていたユーザーに対しての謝罪と反省をつづった。
「何よりも、被害を訴えている女性に心より謝罪いたします。スタッフの対応、声明、全てにおいて不快な思いをさせてしまったこと、大変申し訳ありませんでした。直接の謝罪とケアを最優先にするよう求めてきましたが、このような形でさらに傷つける結果になり、全く女性を守れなかったことについて本当に反省しています」
「痴漢行為は絶対に許されることではありません。引き続き礼賛チーム、関係各所共に対応を続けていきます」とし、ライブ中のオペレーションの見直しを進めているとも報告した。
「警備員の増員、客電の完全暗転を避ける、全スタッフのマグライト携帯、痴漢行為があった場合にすぐに中断できるよう各ブースと連携」といった警備の強化に加え、「痴漢行為が発生した場合の対応」としては「容疑者を隔離し普察に引き渡すまで移動させない」と説明。
「全スタッフの意識として"丸く収めよう"という姿勢を絶対に持たず、解決まで真摯に対応を続けるようお伝えしました」としている。
「最後に、被害を訴えている女性に対して、誹謗中傷は絶対におやめください」とも呼びかけた。
同バンドのギター・川谷絵音さんも、Xで声明を発表した。「本件の対応をしたスタッフや会社と話し合い、事実確認を続けていました」とした上で、「スタッフの対応含め、ご迷惑をおかけした被害者の方へ心より謝罪いたします。被害者の方への誹謗中傷も絶対にやめてください」と訴えた。
「絶対に自分たちのライブで犯罪が行われないようにします」と警備の強化を図るとし、「僕は色々なバンドをやっているのですが、ライブに来る方が不安にならないように、どのバンドでも対策を徹底します。バンドのライブ現場で起きたことなので、僕らにも責任があります」としている。
— サーヤ (@sa___yaah) March 19, 2025