「会社は賃上げが慣例化するのを嫌がっている」
会社からはゼロ回答のままだといい、団体交渉を申し入れたところ、3月25日に3回目の交渉をすることになったという。今度もゼロ回答なら、再びストライキをする構えだ。
回転寿司ユニオンは、スシローの従業員を中心に、22年秋に結成された。現在も、スシローの組合員が一番多いという。翌23年にスタートした非正規春闘から毎年ストを行っている。東京都中央区内のヤエチカ店では同年、時給1200円から200円の賃上げを実現させたという。
24年は賃上げ幅が50円だった店舗が多かったといい、回転寿司分会長は、「会社は賃上げが慣例化するのを嫌がっているようです。今回はもう回答してもいいころですが、渋っていますね」と話した。
「物価高で生活できないとの声も多く、稼ぐために週6日働くなどしている組合員もいます。宮崎市内では、他社の店舗より50~100円安いですね。社員は、一律ベースアップしているのに対し、アルバイトは、店舗ごとなので賃上げが渋くなりがちです。労働の質や量は変わらないので、一律に賃上げしてほしいです。会社は、シャリやネタにいい素材を使って原価率が高いと言っていますが、価格に適正に転嫁すべきで、賃金で調整するのは容認できません」
今後賃上げを行うのか、スト破りとの批判をどう考えるのかなどについて、スシローを展開するFOOD & LIFE COMPANIESに取材すると、同社の広報室は19日、「現在団体交渉中であり、誠心誠意対応しております。従い、現時点でお話しできる内容はございませんので、ご理解の程お願いします」とコメントした。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)