転職時の年収が下がっても、70歳まで長く働けるところを選択
――なるほど。具体的にはどんな個人のケースがありますか。
丹野俊彦さん Aさんは、1000名規模の大企業の社内SE(課長)から50名規模の中小企業の社内SE(部長候補)へ。年収が約400万円アップ。役職定年を前にし、ご自身のスキルが活かせる環境を求めていました。転職の決め手は、現職で組織拡大の過程で積んだ経験が、これから組織を大きくするフェーズの企業で活かせると感じたことでした。
企業がAさんを評価したポイントは、マネジメントの経験があること、ITスキルもインフラ、アプリ、セキュリティなど幅広くお持ちで、組織を拡大していくフェーズでIT戦略をリードするポジションにマッチしていたため、採用となりました。
――400万円の年収アップは大きいですね。
丹野俊彦さん Bさんは、社内の情報セキュリティ部門からITベンダーのセキュリティコンサルへ。年収は約300万円ダウン。役職定年を迎えて年収が下がり、さらにその先定年まで下がっていくことが見込まれたため転職を決意されました。
ただ、転職時の年収は下がるものの、転職先は定年が70歳で長く働けること、役職定年がないため努力次第で年収をアップさせることができ、生涯年収で見れば現職に残るより多いことが決め手となり、転職先を決定されました。
企業がBさんを評価したポイントは、セキュリティに関する知見を持っていること。そして、前職は社内業務だったため顧客対応は未経験でしたが、面接時の受け答えが丁寧だったためコンサルタントとして活躍できると判断され、育成前提での採用となりました。