2025年4月13日の開幕まで、1か月をきった大阪・関西万博――。
ホスト国・日本の「日本館」では世界最大級の火星隕石「火星の石」の展示で注目されるなど、各国・地域のパビリオンや展示内容の全貌も明らかになりつつある。
いよいよ始まる大阪・関西万博だが、入場チケットをどうやって購入すればよいのか。予約は必要か。博覧会協会の広報・プロモーション局 企画・戦略・プロモーションチームの加藤弘睦さんに聞いた。
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博覧会協会 広報・プロモーション局 企画・戦略・プロモーションチーム 加藤弘睦さん
万博IDの登録不要 新しい販売公式サイト開設へ
――約160か国・地域が参加する大阪・関西万博。チケット購入が難しいと聞きますが、それは本当でしょうか。
加藤弘睦 私のもとにも、「チケットの購入が難しい」という声が多数あり、博覧会協会としてなんとかしなくてはいけないと、2月下旬にチケット購入サイトをリニューアルしました。
その結果、「以前よりもチケット購入がわかりやすくなった」という声をいただいています。ですので、ぜひみなさんも一度トライしていただき、大阪・関西万博にお越しいただきたいと思います。
チケットの購入方法はいくつかあります。私たちが推奨しているのは、公式チケットサイトから購入する方法です。
インターネットで、公式チケットサイトにアクセスし、万博IDを取得するとチケットを購入できます。チケット購入後、来場日時予約をするとQRコードが表示されるのでそちらを持って、予約した日時に来場すれば、入場いただける仕組みです。
パビリオンやイベントの観覧予約をしておくと、当日スムーズにお楽しみいただけますが、来場するためには必須ではありません。ですので、それぞれの楽しみ方に合わせて利用していただけます。
来場日の予約は希望日の半年前からできますが、もうすでに会期の多くの日程で予約ができます。チケットの購入時に来場日を選択して購入すると、一度の手続きで来場いただけるので来場日を決めて購入することがお勧めです。

EXPO2025デジタルチケット(チケット購入ページ)
――チケット購入に関して、新しい動きはありますか。
加藤弘睦 開幕日の4月13日から新しい販売サイトの開設を予定しています。その新サイトからは、より簡単に入場チケットを購入できます。
ここから購入できるチケットはサイト上で、来場日・入場時間・購入枚数を選択して決済するだけ。そして、決済後に表示されるQRコードで万博会場へ入場できます。
この方法では、万博IDの登録は不要です。行きたい日にちが決まっていれば、入場チケットをすぐに購入できます。
ただし、この新サイトで購入したチケットは来場日時の変更ができないことや、パビリオン・イベントの事前予約などもできないため、注意が必要です。
会場には事前予約なしで楽しめるものもありますし、案内所に設置される予約端末で入場後にパビリオン・イベントの当日登録(予約)をすることで予約が必要なものもお楽しみいただけます。
――それでもやはり、サイトでのチケット購入が苦手な人もいるかと思います。公式チケットサイト以外でも、入場チケットを購入する方法はありますか。
加藤弘睦 はい。サイトでのチケット購入が難しい人に向けて、コンビニエンスストアでのマルチ端末機、旅行代理店などでの紙チケット/引換券を購入する方法があります。こちらには以下の2パターンがあります。
1つ目は、来場日時を指定して購入するもの(日時指定の紙チケット/引換券)です。この場合は、混雑が予想される日も指定できます。
2つ目は、来場日時をあらかじめ指定しなくても混雑が予想される日(※)以外であれば、午前11時以降に原則自由に来場可能なもの(予約可能引換券)です。この場合は、友人や家族へのプレゼントとしても利用できます。
なお、「引換券」は入場前にゲート前の引換所で、当日入場できるチケットと引き換える必要があります。「引換券」を購入している場合は、入場前の引き換えを忘れないようにご注意ください。
(※)混雑が予想される日......4月・5月の大型連休(4/26~5/7)、6/1~8/8の土日祝日、8月のお盆以降、閉幕1か月前(9/13~10/13)
会場内に設置する「当日登録端末」の活用を

提供:公益社団法人2025年日本国際博覧会協会、株式会社大林組 撮影:株式会社伸和
――事前購入の方法はわかりました。今後さまざまな情報が発信されて楽しみが増え、大阪・関西万博へすぐにでも行きたくなった、という場合でも大丈夫でしょうか。
加藤弘睦 はい、ご安心ください。
空き状況によりますが、「万博に行きたい!」と思い立ってから、数日前か当日直前に入場チケットを購入することは可能です。
上に挙げた「公式チケットサイト」、「新サイト」、「コンビニ・旅行代理店」のいずれかで購入して来場いただければと思います。
また、来場日時予約の枠に空きがある場合は、当日チケットとして万博会場(夢洲)の入場ゲート前案内所で販売しますので、そちらで購入することもできます。
ただし、当日チケットは、販売数に限りがありますし、入場ゲート前でお待ちいただく列が長くなる可能性もあります。
やはり、「公式チケットサイト」「新サイト」「コンビニエンスストア、旅行代理店」での事前に購入したうえでの来場をおすすめしたいと思います。
――すべてのパビリオンやイベントに予約は必要なのでしょうか。
加藤弘睦 予約を必要としないパビリオンやイベントもたくさんあります。事前予約が必ず必要となるのは、たとえばVRゴーグルを着用するなどの体験型展示を行うパビリオンや、人気アーティストのライブなどです。
一方で、予約はしていなかったけれど、パビリオンやイベントを見てみたいという人に向けて、会場内には予約端末を複数か所に設置します。事前予約がなくても、この端末を使い、当日空き枠のあるパビリオンやイベントを予約して観覧することができます。
なお、新サイトで購入したチケットで入場された人も、こちらで当日予約が可能です。操作に不安を感じる人は案内所でアテンダントがサポートします。
会場のマップやイベント情報、パビリオン情報はスマートフォンアプリ「EXPO Visitors」をぜひダウンロードして活用してください。情報は常にアップデートされていきます。 このほか、イベントカレンダーなどのイベント情報は、大阪・関西万博公式ウェブサイトに掲載しているので、こちらもあわせてご覧ください。
――ありがとうございました。
【大阪・関西万博「交通ルート」】
Osaka Metro中央線の「夢洲(ゆめしま)駅」で降り、「会場東ゲート」から入場。または、JR桜島駅からのシャトルバスを利用し、「会場西ゲート」から入場する方法がある。JR新大阪駅からは30分程度で会場まで到着する。
会場に着いたら、コンビニエンスストア・旅行代理店で購入した引換券の場合、入場ゲート前の引換所で、引換券を当日チケット(QRコード付)に交換して入場する必要がある。
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【PR担当者が語る―大阪・関西万博「見どころ」】
大阪・関西万博では魅力あふれる多彩なコンテンツが詰まっています。
世界最大の木造建築物の「大屋根リング」の屋上からは、会場全体をさまざまな場所から見渡すことができるビューポイント。
「万博の華」である各国・地域のパビリオンは、それぞれ設計に趣向を凝らしており、建造物を眺めるだけでも楽しめます。
ナショナルデーに行われるパレードも見どころですし、併設レストランでは世界各地の食文化に触れる機会になると思います。
今回、「いのち」をテーマに各分野で活躍する8人のプロデューサーがそれぞれつくる8つのシグネチャーパビリオンは注目です。
このほか、夜は花火やドローンにくわえて、万博史上最大級となる面積約8800平方メートルの巨大なショーエリアでは約300基もの噴水装置を駆使した水上ショーを毎日開催。今後、著名なアーティストのライブなども順次発表していく予定です。
会場が比較的空いていると予想される会期の前半は、来場におすすめの時期です。本当に見ておきたいものは、ゆっくり見られる前半のうちに楽しんではいかがでしょうか。