新規ユーザー獲得競争から、長期利用者の定着サービス競争に
――最後の乗り換え理由をみると、ユーザーたちは何をもって乗り換えたいと考えているのでしょうか。結局、「安ければいい」という結果に思えますが、いかがでしょうか。また、携帯大手各社は乗り換え先問題に関してはどのような競争をしているのでしょうか。
担当者 通信サービスは電気やガスと同じで、生活に欠かせないインフラです。そのため、不満がなければ乗り換えはあまり意識しません。乗り換えを意識する不満の2大要素は「通信がつながらない」「料金が高い」になります。
企業はお客の不満を取り除く努力とともに乗り換え先として選択してもらうためにさまざまな独自施策を取り組んでいます。今回の調査で人気の楽天モバイルやY!mobileは、特徴ある魅力で差別化を図り人気となっています。
調査では乗り換えを検討している10~30代は3割を超えています。番号をそのまま移行できるMNP(携帯電話番号ポータビリティ)や、オンラインで手軽に契約できる環境が整備され、若い人々にとっては乗り換えが難しくないという感覚が浸透しています。
新規ユーザーの獲得競争に力を注いでいた各社も、長期利用者にさらに使い続けていただく取り組みを強化しています。そのため、通信サービスだけの特典ではなく、金融サービスなど経済圏の競争が始まっています。
(J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)