職務経歴書作成のコツは「感情が動いた経験に注目する」
転職活動の第一歩は「応募書類」の作成です。転職活動では履歴書のほかに「職務経歴書」の提出を求められます。Aさんと私は、次のステップで職務経歴書の作成を進めました。
この方法はどのような職種にも共通しますので、参考にしてください。
【STEP-1】これまで経験してきた業務内容を書き出す
まずは、これまでの仕事経験を振り返り、担当してきた業務内容をすべて書き出します。
ただし、思いつかないことも多いものです。そこで、自身と同職種の「職務経歴書サンプル」を参照すると、「私もこの業務を経験している」と気付き、書き出しやすくなるでしょう。職務経歴書サンプルは転職エージェントから提供を受けることも、ウェブ上で入手することも可能です。
【STEP-2】「+α」の経験を書き出す
日常の担当業務以外に経験した仕事を洗い出します。たとえば、次のように。
●業務の改善や効率化を提案・実行した
●通常業務の中で独自の工夫をしていた
●担当業務外の部門・担当者をサポートした(一般事務だが経理や人事業務を手伝った、など)
●○○を特に頑張った
業務改善や工夫をした経験、頑張った経験がすぐに出てこない場合、これまでに「感情が動いた出来事」を思い出すことをおすすめしています。ポジティブでもネガティブでもかまいません。
たとえば、「○○さんに感謝されたことがうれしかった」「ミスして迷惑をかけたことがつらかった」など。その感情の動きがきっかけで、アクションを起こしたこと、心がけるようになったことを洗い出してみましょう。
それこそが「自分の強み」であり、採用選考で評価されるポイントになり得ます。
なお、Aさんの場合、過去に発注ミスをし、大きな損害を出してしまってつらい思いをしたそうです。以来、独自でチェックシートを作成するなど、「ミス防止対策」を徹底。その姿勢とノウハウが自分の「強み」の1つであることに気付かれました。
【STEP-3】「抜け漏れ」を確認する
会社でいつも通り業務を行い、まだ職務経歴書に記載していない業務を確認します。なお、「月末のみ」「年度末のみ」など、時期によって発生する業務も忘れずに記載します。