「転職者が成長する企業」上位を外資コンサルが独占 転職エージェントは苦笑「並の人では難しい」

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「戦略系」と「デリバリー系」ではまったく違う

   優秀層でのコンサル人気の中、最近は「コンサルファーム」を標榜するだけで志望者が増え、人気が高まっている会社もあるという。

   しかしAさんは、新卒採用にしろ転職にしろ「業界研究」をきちんと行ってから臨んで欲しいという。Aさんが「基本中の基本」と指摘するのは、コンサルファームにもいろんな種類があるということだ。

「役割や機能を細分化し、仕事の中身をよく見極める必要があります。切り口はいろいろありますが、大きく『シンクタンク』『戦略系』『実行支援系』の3つに分ける方法があります。シンクタンクは、基本的に調査や研究、提言までが守備範囲。戦略系は、大手企業の経営戦略の策定支援を行い、そこから先はやりません」

   経営戦略とは、大手上場企業が3年ごとに策定する「中期経営計画」が主で、基となる市場分析も手掛けるという。

「企業経営に大きな影響を与えるM&Aの助言まで含める場合もありますが、基本的には『絵に描いた餅』で多額のフィーを得ています。あとはうまく行こうが行くまいが企業の責任なので、『安全な高みから口を挟んでいるだけ』と揶揄されることもあります」

   「実行支援系」は、経営戦略で示された方向に沿って個別戦略を立てたり、実行のためのプログラム策定や推進を手掛けたりする。

「個別戦略には『人事』や『財務』『サプライチェーン』などがありますが、例えば『DX』の実行支援だと、DX戦略の策定支援を行い、基幹システムの刷新など具体的な開発や運用支援まで手掛けることがあります。システム開発の実行支援は、プロジェクトマネジメントが中心ですが、これも『デリバリー系』のコンサルと呼ばれることがあります」
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