国税庁、警察、銀行...本物そっくりSMS、国際電話でだます詐欺師が暗躍 「6つの予防法」セキュリティー専門家が解説

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北米からの国際電話が、詐欺に悪用されやすい理由

   J‐CASTニュースBiz編集部は、トビラシステムズのセキュリティリサーチャー柘植悠孝(つげ・ゆたか)さんに話を聞いた。

――国際電話の着信数が6割近くに増えていますが、不審な国際電話だと見破り、だまされない秘訣を教えてください。

柘植悠孝さん 以前は、050番号が犯行に利用されるケースが多くありましたが、近年は法整備が進み、050番号契約時の本人確認が義務化され、悪用がしづらくなりました。この影響から法規制が及ばない国際電話番号が特殊詐欺の犯行に使われることが多くなったと考えられます。

被害防止の対策としては、国際電話は番号の先頭に「+(プラス)」がついている場合が多いため、そのような電話からかかってきた場合は電話に出たり、折り返したりしないように注意していただきたい。

「担当者と話す場合は1番を押してください」などの自動音声ガイダンスが流れる場合が多く、指示に従うと詐欺師につながってしまうので、従わないようにしてください。

――【図表2】の国際電話着信件数ランキングをみると、北米地域が最も多いですが、なぜでしょうか。

柘植悠孝さん 北米地域の番号「+1」は米国・カナダなどにあたります。推測にはなりますが、特に米国ではITサービスをはじめ、グローバル展開している企業が多いため、他国への発信も多いものと想像されます。

そのため、着信を受ける他国からすると、米国から受ける国際電話について、ほかの国々と比べて正規・悪用の判別が難しく、防御の難易度が高くなります。また、米国は通信サービスとして電話の仕組みも整っており、正規の利用目的であれ悪用目的であれ、電話番号の取得がしやすいという点もあります。

これらの理由から、犯罪に悪用される割合が高くなっているのではないかと考えられます。
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