条文では「公職の候補者の『政治活動に関して』寄附をしてはならない」
こうした中、石破氏は第一報から約2時間半後の13日23時過ぎに会見を開き、記者からの質問に応じた。
石破氏は会見の冒頭で商品券の配布を行ったことを認め、「これは会食のお土産代わりに、ご家族への労いなどの観点から私自身の私費、ポケットマネーで用意をしたものでございます」と説明。「これは、法律に抵触をするものではございません。そのような趣旨のものでありますので政治活動に関する寄付でもございません」と違法性を否定した。
記者からの「政治資金規正法に抵触しないとお考えでしょうか?」との質問を受けると、石破氏は「政治資金規正法の、第何条のどの趣旨をおっしゃっておられますか」「第何条の、どの条文をおっしゃっておられますか」と返答。言いよどむ記者に「第何条のどこの条文かおっしゃっていただけますと、正確にお答えできますが」と続けた。記者は口をつぐみ、次の質問に移った。
再び記者が「21条の2項に抵触するのではないか」とすると、石破氏は「ですのでそこのどこの部分ですか?」と再び具体的な条文を提示するよう要求。
なお、21条の2の条文は
「何人も、公職の候補者の政治活動(選挙運動を除く。)に関して寄附(金銭等によるものに限るものとし、政治団体に対するものを除く。)をしてはならない」
で、この第2項が
「前項の規定は、政党がする寄附については、適用しない」
という内容だ。
別の質問を挟み、「何人も、公職の候補者の政治活動に関して寄附をしてはならない」の条文を聞くと、石破氏は手元の書類に目を落としてから「これは政治活動ではございません」。「どこが政治活動というふうにおっしゃっておられますのでしょうか」と反論した。
会食は政治活動ではないのか、との質問にも、「ございません。本当に党総裁として『ご苦労かけて、すまなかったね』ということでございまして、それは政治活動とは関係のないものでございます」とした。